従業員とバックオフィスの生産性をより向上させる連携に

 バックオフィスシステムのフロントとしてビジネスチャットが使える――。そのような連携が奉行クラウドEdgeとLINE WORKSの間で可能になった。両サービスのコラボレーションはどのようにして始まったのか、今後どのように発展していくのか。オービックビジネスコンサルタントの和田成史社長とワークスモバイルジャパンの福山耕介社長に本紙編集長の本多和幸が話を聞いた。

オービックビジネスコンサルタント=https://www.obc.co.jp/
クラウドへの対応を強め、働き方改革を実現するソリューション「奉行クラウドEdge」を提供しています。

奉行クラウドEdgeとチャットの連携で業務の効率化や変革を可能にする

――まずは、両社のビジネスの最新状況について聞かせてください。

和田 当社は企業のバックオフィス業務を処理するためのソフトウェアを提供しています。4~5年前からクラウドへの対応を強め、2018年4月に働き方改革を実現するソリューション「奉行クラウドEdge」をリリースしました。
 

福山 われわれは、ビジネスチャット「LINE WORKS」を2016年から提供しています。3年前には約2万7000社だった導入社数が、今では約30万社に拡大しました。特別なトレーニングなしで使えることがお客様に評価されており、コロナ禍でも導入社数はぐんぐん増えています。

――相手の製品・サービスに対してどのようなイメージを持っていましたか。

和田 ビジネスコミュニケーションの軸足がメールからチャットやSNSへと移りつつあることは、当社も以前から感じていました。そうした中で、LINE WORKSの活躍は光っていました。

福山 セールスでお客様のところにうかがうと、コミュニケーションツールだけでは業務が回りきらないことがよく分かります。ですから、お客様の業務を効率化したり変革したりするには、LINE WORKSを使っていただくだけでなく、奉行クラウドEdgeのようなバックエンドシステムとチャットがつながることが重要、というのがわれわれの考えでした。
 

――そのような思いが背景にあったので、提携につながったわけですね。

福山 奉行クラウドEdgeとの連携は早い時期から考えていたのですが、われわれの力不足もあってなかなか現実のものとはなりませんでした。今回ようやく連携のスタートを切ることができたことは、われわれだけでなく、当社のお客様にとっても大きな意味があることだと感じています。

和田 ビジネスでのクラウド利用は2020年の10月ごろから急に伸び始めた、というのがわれわれの肌感覚です。デバイスとクラウドの世界では大企業と中堅中小企業、ビジネスとコンシューマーを隔てる垣根がありませんから、世の中が一気に変わりました。そのようなタイミングでLINE WORKSと出会えたことに、とても感謝しています。
 

代理店と利用者に意義を訴えつつ次は双方向の情報伝達を目指す

――奉行クラウドEdgeとLINE WORKSを連携させると、どのように便利になるのですか。

和田 奉行クラウドEdgeからの通知をLINE WORKSに送り込むことによって、企業はメールの限界を乗り越えられるようになります。相手が読んだかどうかを“既読”で確認できますし、いつでもどこでも見られるスピード感が従業員には歓迎されるでしょう。そのようにお客様の業務フローをデジタル化することが、お客様のデジタル変革(DX)を進めることになると考えています。

福山 LINE WORKSの画面からあらゆるアプリケーションに接続して作業ができるようになると、業務ごとにツールを使い分けなくて済むようになります。また、若い方を中心に増えている“メールを見ない人”にも確実に通知を送れるようになり、人々の働き方を変えるお手伝いもできると思います。

――そのような価値を市場に対してどのように訴求していかれますか。

福山 まずは販売を担当される代理店の方々に、この連携の意義を理解していただく必要があるでしょう。そこでセミナーやキャンペーンを通じてエンドユーザーへの価値訴求のポイントをお伝えしていくつもりです。

和田 パートナー企業の皆様には、オンラインで開催した「OBCパートナーカンファレンス2021」の場で、LINE WORKSとの連携を発表しました。また、エンドユーザーの方々に向けた製品・サービスの案内の場としては、12月にこちらもオンラインで開催する予定の「奉行クラウドフォーラム」を考えています。

――両社の提携はこれからどのように発展していくのでしょうか。

和田 今回の連携で実現したのは、従業員の方に給与明細の内容を知らせたり、休暇などの承認依頼が届いていることを承認者の方に伝えたりする通知機能です。次の段階では、それが双方向の連携へと発展していくことになります。チームで仕事をするには情報のやり取りが不可欠。LINE WORKSと奉行クラウドEdgeの融合によって、ビジネスの情報の流れがスムーズになることでしょう。

福山 今回は奉行クラウドEdgeから通知を受け取るところまでの連携ですが、通知を受けたら次はインプットしたくなるのが当然の流れです。例えば、外出先からの受注処理や、日報の入力が完了というのが次のステップになります。業務の“動線”を一つのコミュニケーションツールでつなげることによって企業のDXが進む、とわれわれは考えています。