「EMC連合」で製品・サービスを提供
──“ハード”の面では、どのような取り組みを進めていますか。 実は、パートナー企業から「EMCさんって、さまざまなことをやっているんですね」と言われたんです。ストレージ関連の製品・サービスだけを提供している会社ではないということを、パートナー企業が改めて認識してくださったということです。「EMC連合」でいうと、仮想化技術の「VMware」、ビッグデータ関連の「Pivotal」、セキュリティの「RSA」、仮想化に適した垂直統合システムの「VCE」、そしてストレージ関連の「EMC」と、当社とグループ企業で提供可能なソリューションは実に幅広い。クラウド運用管理を代行するマネージドクラウドサービスを提供するバーチュストリームの買収も発表しています。ストレージ一つとってみても、ラックスケールフラッシュストレージを開発するDSSDを買収していますし、パートナー企業やお客様は、ここ数年でEMC連合がかなり大きくなっているとの考えをもたれている。
一方、EMC連合は決して「ベンダーロックイン」ではありませんので、他ベンダーの製品やサービスへの乗り換えを困難にはしません。垂直統合ではなく水平分業をコンセプトに掲げ、パートナー企業が各社の強みを生かして、EMC連合の製品を使いながら、いかにお客様に最適なソリューションを提供することができるかが重要だと考えています。競争力のある製品・サービスを市場に投入できることが、EMC連合の強みだと思っています。
──他社との差異化を図った製品・サービスとして、例えばどのようなものがありますか。 ストレージで例を挙げるなら、オールフラッシュアレイです。当社では売上高1000億円規模に達しているほど堅調に推移しています。高速化が求められているなか、ストレージの新コンセプトである「データレイク」を掲げ、圧縮技術や重複排除を強みに、大容量のデータを保管できて超高速に処理が可能なオールフラッシュアレイは、ここ2~3年でミッションクリティカルの領域で必ず採用が進むでしょう。また、多くのお客様が「攻めのIT」という言葉を口にされていることから、モバイル、ソーシャル、ビッグデータ、クラウドの4要素で構成される「第3のプラットフォーム」でも、オールフラッシュアレイが採用されると思います。
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