システムは楽しく仕事するためのもの
──自社でもクラウド基盤やネットワーク技術を組み合わせて、仮想デスクトップ(VDI)やテレワークの環境を整備されました。クラウドへの投資が一番わかりやすく表れたのが、ワークスタイル変革だったというのはとても興味深い部分です。 2年半前の本社移転にあわせて、社内システムを切り替えました。3年前にはPCサーバー、UNIXサーバー合わせて220台がありましたが、それが今は三十数台に減りました。これは仮想化の効果です。ただ、これをもって「高いコストパフォーマンスを実現」とか言い出すのは、相変わらずの“箱売り”の世界ですよね。情報システムというのは、金ピカに磨いて飾っておくものではなく、「使ってなんぼ」です。使ってもらえなければ費用対効果という指標すら算出できない。
──ICTの導入効果を証明する一番の方法が、働き方を変えることだと。 何のためにシステムを使いますかと言ったら、やはり社員が楽しく仕事ができる環境をつくるためでしょう。当社では連結で約2400名の従業員、アウトソーシング先も含めると3000名前後の人が働いている。その全員が、社内、外出先、お客様拠点、あるいは自宅から、同じ環境で働けるようになれば、仕事のなかにも楽しみ方や、自分なりの時間の使い方をみつけられるようになるのではないかと。
──現場の反応はいかがですか。 ちょっと強引に進めたというのもあり、最初はうちの社員も「なんだよこれ」と文句ばかり言っていましたが、3か月もすると、このほうが楽だとわかるようになってきた。もちろん、業務によっては不便が生じることもあるでしょうし、人によっては「こんなのいやだ」と言うかもしれない。ただ、実際に導入したことで、われわれはVDI環境のメリット・デメリットの両方をお客様に情報として提示できるし、どのように問題解決に取り組んできたかもお伝えできる。おかげさまで、ワークスタイル改革の案件は売り上げも拡大しています。
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