米ServiceNowは、数年前までITサービスマネジメント(ITSM)プラットフォームを提供するというイメージが強かった。現在はそれに加え、全てのワークフローの基盤となるPaaS「Now Plattform」を武器にビジネスを展開している。「21世紀のソフトウェアで定義された新しい企業像を定義するのがServiceNowだ」と強調する日本法人ServiceNow Japanの村瀬将思社長は、国内でのビジネスの拡大に向けてどのような戦略を描いているのか。
 

システムを横断的に包括
生産性を飛躍的に向上させる

――2018年1月に本コーナーにご登場いただいた際は、ITSMの部分を強調されていました。この約3年の間のビジネスの変化について教えてください。

 正直にお伝えすると、私も当社に入社するまでは、ServiceNowはITSMをベースとしていると勘違いしていました。ServiceNowは当初からプラットフォームを売ろうとしていましたが、まだ米国にもPaaSという言葉がなかったため、引き合いが多かったITSMからビジネスを拡大させてきた経緯があります。今もITSMは主たる事業としていますが、カスタマサービスマネジメントなどのほかの領域の割合もかなり増えているので、ここ最近はITSMだけで戦うというよりは、プラットフォームで戦うという方針でビジネスを展開しています。

――「Now Platform」は、どのような点が強みだとお考えですか。

 各プラットフォームを束ねるPlatform of Platformsとしての役割を果たせる点が大きな強みです。Now Platformはワークフローやデータベース、AIなどの基本コンポーネントを備えており、Now Platform上にITや従業員向け、顧客向けの各デジタルワークフローを実装することができます。さらに、各部署が使っている他のシステムと連携する機能があり、上位レイヤーではモバイルやチャット機能も備えています。つまり、サイロ化した組織やシステムを横断的に包括したワークフローを提供し、卓越した社員体験や顧客体験、飛躍的な生産性向上を実現することができます。

 例えば、営業支援と人事でそれぞれ別のシステムを使っている企業に、頑張っている社員がいたとします。Now Platform上でそれぞれのシステムを連携させると、社員は頑張って成績を出しているものの、有給休暇を取得しておらず、場合によっては燃え尽きて辞めてしまう可能性がある、といったことが見えてきます。ServiceNowとしては、体験を変え、かつエンドツーエンドで自動化し、その中から出てきたデータをどう活用していくかということをポイントにしており、これは各企業が進めているデータドリブン経営やデジタル変革のゴールでもあると思っています。