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EMC ストレージ技術者認定プログラム

2002/07/22 16:24

週刊BCN 2002年07月22日vol.950掲載

 

年内はパートナーが対象

 イーエムシージャパン(スティーブン・フィッツ社長)は、8月からスタートするオープンストレージ技術者の養成および認定プログラム「EMC Proven Professional(EMCプルーブン・プロフェッショナル)」について、年内はパートナーを対象とし、来年以降はユーザーなどへ対象を拡大する。「最初は受け入れ体制の整備が必要。まず当社の既存パートナー向け教育を実施することが、体制強化につながる」(清水照久マーケティング本部長)と判断した。プログラムの認知度向上などの活動も体制が本格的に整った後で実施する。日本での認定技術者の数、売り上げなどについても現在は特に定めず、拡大期の03年以降に策定する。

 EMCプルーブン・プロフェッショナルは、同社が事業の主軸をハード中心からソフトやサービスへシフトしていることに対応。ソリューション・サービス「SLAIS(サービス・レベル・アグリーメント・フォー・インテグレーテッド・ストレージ)」とリンクした内容となっている。

 コースは、(1)ストレージ基礎、システム性能、バックアップや復旧対策、管理統合技術などを学ぶ「EMCプルーブン・プロフェッショナル・オペレーター」、(2)ストレージの基礎、インフラの設計、導入、コンフィグレーションを学ぶ「同ビルダー」、(3)ストレージの基礎、インフラなどの資産管理や企画、システム性能、バックアップと復旧対策などを学ぶ「同アーキテクト」の3つ。

 「企業におけるストレージポリシーの策定からスタートし、ユーザーのシステムを吟味して必要なものをきちんと見極めることができる技術者を養成していく」(清水本部長)としている。

 「これまでのシステム設計はアプリケーションが中心。ストレージについても、容量が足りないもの、逆に余っているものが1つのシステム内に混在している。そこで、物理的な構成、導入コスト、運用コストなどトータルアセットマネジメントをはかった上で、その企業のシステムに最適なストレージを提案する」という。

 「技術だけ覚えればいい」といったこれまでの技術者養成プログラムとは異なる。「当社の考え方を理解してもらう必要がある。EMCプルーブン・プロフェッショナルもSLAISも長期的に日本で導入を進めていく」としている。

 米国でEMCプルーブン・プロフェッショナルがスタートしたのは昨年秋。「アーキテクト取得者は世界でも少数」という。それだけに、資格を取得すれば大きなアドバンテージになる。日本でもパートナーのなかに一部の資格を取得した技術者が出ている。

 EMCと競合するストレージベンダーは、オープンストレージの教育プログラムをもっていない。この点が差別化につながると見ており、「体制を整えた03年以降、認知度向上などのブランディング活動も検討したい」としている。
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