首都圏コンピュータ技術者共同組合(横尾良明理事長)は、2005年8月までに組合員数を現在の約1000人から3000人に増やす。組合員の数を増やすことで、協同組合の活動を活発化させる。来年8月までに、営業所を現在の6か所(本部を含む)から2倍に増やすと同時に、オープンソースデータベース技術者の育成など新技術への対応を急ぐなどして、事業拡大に力を入れる。

 同組合の1000人の組合員のうち、多くが個人の資格でソフトウェア開発や運用保守などの仕事に就いている。組合員は報酬の一部を組合費として支払っている。一方で、組合の仕事を持たずに組合員になるには、月額1万円の固定組合費(正組合員と同等のサービスを受ける場合)を支払わなければならない。

 横尾理事長は、「組合員ではないからといって、組合への自由な出入りを制限するのではなく、技術者に広く門戸を開く」ことで、新規の組合員を増やす方針。すでに企業などで仕事をしている技術者にも情報発信し、気軽に組合の活動に参加できる環境をつくり、将来の組合員増につなげる。

 現在、大きく分けて、福利厚生の有無で正組合員と非組合員(会員)の2種類の区分けがある。今後は、非組合員でも組合員と同等の案件情報を提供するなどして、両者の格差を是正する。入会の敷居を低くすることで、優秀な技術者を1人でも多く正組合員へ取り込みたい考え。

 また、現在、本部を含めて全国6か所ある営業所を、来年8月までに2倍の12か所に増やす。これによって、営業力を強め、ソフト開発などの案件獲得数を増やす。案件受注による同組合の売上高は、昨年度(03年8月期)約45億円だったが、組合員の数や営業力を高めることなどによって、今年度(04年8月期)約60億円、来年度(05年8月期)約80億円の売り上げを目指す。

 横尾理事長は、「たとえば、スウェーデンのMySQL AB社のオープンソースデータベース『MySQL』が、住商情報システムなどを通じて、今年から本格的に国内に入ってくる。価格が安く性能がいいため、既存のデータベースのシェア構成を変えてしまうかもしれない。新しい技術が登場すれば、これに対応する技術者が絶対的に不足する」と、組合員を増やし、新しい技術にも積極的に対応できる体制作りを急ぐ。

 同組合は、03年9月にIT関連の共同組合として国内で初のISO9001(国際品質管理規格)を取得した。現在は、プライバシーマークの取得に向けて準備を進めている。