内田洋行(向井眞一社長)と同社関連のシステムインテグレータの8社はこのほど、中堅食品製造業に特化したERP(統合基幹業務システム)「食品カクテル」を共同開発し、7月1日から販売を開始することを明らかにした。トレーサビリティの導入など食品の安全性確保が課題になっていることから、食品業界の潜在需要を掘り起こす。発売後1年間は、月間30社への導入を見込んでいる。

 食品業界向けERP「食品カクテル」は、内田洋行の一般企業向けERP「スーパーカクテル」をベースに、エス・アイ・ユゥ(SiU、札幌市)、東北ユーザック(仙台市)、ウチダユニコム(東京都新宿区)、日本オフィスメーション(東京都文京区)、静岡ユーザック(静岡市)、ウエダコンピュータシステム(京都市)、オーユーシステム(岡山市)の食品メーカーのシステム構築に実績のある関連会社7社と共同開発した。食品業界特有の取引形態や在庫管理など7社のノウハウを組み入れて専用に開発。導入コストを一般企業向けのスーパーカクテルに比べ約8割削減したのが特徴だ。

 食品カクテルは、スーパーカクテルの製造・流通業務の管理機能に加え、賞味期限やロット別在庫管理や、加工品などの販売実績と発注予測にもとづき受注量を分析して製造計画を立てるシステムなど、食品業界で使う特有の機能を盛り込んだ。

 また、他社のERPにない機能としては、原材料を詳細に分けて把握し、賞味期限のデータを管理する機能も搭載した。

 さらに、内田洋行のスーパーカクテルをもとに不要な機能を省くことで、導入費用を2000万円程度とスーパーカクテルに比べ2割程度に抑えた。

 販売については、内田洋行を含めた8社とパートナー関係にある全国のディーラーなどを通じ、売上高50億円前後の全国食品メーカーなどに対し売り込みを図っていく。3年後には、ソフト購入費やライセンス契約費、システム構築費などで約50億円の事業規模に育てる。

 食品カクテル関連の事業を取りまとめる内田洋行の熊谷秀幸・情報システム事業部ソリューションプロダクト営業部販売促進係長は、「国内中堅企業の約3割は食品産業であり市場規模は大きい。さらに、市販のERPは大手食品メーカーに浸透しているものの、中堅食品企業へは安価なERPが少なく導入が遅れている」と、潜在的な需要は高いと話している。