東芝ソリューション(河村進介社長=写真)は、営業体制の抜本的な見直しに着手した。見込み客の発掘や顧客フォローを担当するマーケティング部門を大幅に強化する一方で、販売活動に特化する精鋭営業部隊を結成する。これと連動する形で今年10月1日付で導入する予定の新しい人事評価制度では、成果主義を導入し、目標達成率などによってボーナス支給額で最大2倍以上の格差をつける仕組みを取り入れる。

 東芝ソリューションは、これまで弱かったマーケティング機能を強化するため、営業人員全体のうち約7割をマーケティング部門に割り当てる。同時に、顧客企業への売り込みを得意とする営業担当者を中心とした約3割の精鋭営業部隊を販売のプロフェッショナルとして別組織とする。これにより、見込み客の発掘から販売、固定客化など営業プロセスをシステム化し、業務の効率化を実現。事業の拡大を目指す。早ければ年度内(2005年3月期)にも組織改革を実行する。

 同社では、今年4月1日付で約30人の小規模なマーケティング部門を新設して、マーケティング活動を展開した。この結果、「顧客企業からの反応が良く、販売活動にも良い影響が出てきた」(河村社長)ことから、営業部門全体に拡大適用して全社的にマーケティング機能を強化する。販売を担当する営業人員はマーケティング部門の支援を受けることで「セールス活動に専念できる」(同)環境作りを急ぐ。

 これまで曖昧だった営業人員の役割を明確化すると同時に、10月1日付で目標達成率などの成績の良い営業担当者のボーナスを引き上げる人事評価制度を新しく導入する。東芝ソリューションは03年10月1日に、東芝本体のソリューション部門と旧東芝ITソリューションが統合したシステムインテグレータであり、統合1周年を迎えるタイミングで東芝本体から出向扱いになっていた社員約2100人を東芝ソリューションへ転籍させる。これに合わせて東芝本体と異なる新しい人事評価制度を導入する。河村社長は、「東芝本体の人事制度に縛られず、伸びる社員を積極的に評価する」と人事制度においても営業体制の改革と同期して抜本的な改革を実行する考え。成績次第で来年夏のボーナス支給額は最大2倍以上の格差がつく見通しだという。

 また、営業人員全体の約7割を割り当てる予定のマーケティング部門では、見込み客の発掘に加えて「流動顧客の固定化」という重要な使命を担う。昨年度(04年3月期)取り引き実績があった顧客数は約3000社で、このうちIT投資を東芝ソリューションにほぼ一本化している“固定客”は全体のおよそ10%にとどまっている。マーケティング部門の増強により、顧客全体を確実にフォローすることで、今年度(05年3月期)は固定客の比率を15%に高めることを目指す。さらに、ここ1-2年のうちに固定客比率を30%程度まで高めることで、安定した収益源の確保に努める。