NTTコムウェア(今井郁次社長)は、ユーザーインターフェイスの新技術「TUI(タンジブル・ユーザーインターフェイス)」を採用したIPネットワークの設計・分析システム「タンジブルIPネットワークデザイナー」の販売を開始した。通信事業者やシステムインテグレータなどに販売アプローチをかけているほか、同システムを顧客ニーズに合わせ、、、

 NTTコムウェア(今井郁次社長)は、ユーザーインターフェイスの新技術「TUI(タンジブル・ユーザーインターフェイス)」を採用したIPネットワークの設計・分析システム「タンジブルIPネットワークデザイナー」の販売を開始した。通信事業者やシステムインテグレータなどに販売アプローチをかけているほか、同システムを顧客ニーズに合わせ、自然災害対策の立案などネットワーク以外の分野にも応用を図っていく。

 タンジブルとは「触れて実感する、実態のある」という意味。「TUI」は、物理的なオブジェクトをデジタル情報にリンクできる技術。NTTコムウェアは、2002年から米マサチューセッツ工科大学(MIT)とTUIの共同研究を行い、IPネットワークの設計や分析が可能なシステムとして、「タンジブルIPネットワークデザイナー」を開発し、このほど販売を開始した。同システムは、コンピュータの画面上で行うIPネットワークの設計を、タッチパネル式の卓上でリアルタイムにシミュレーションできることが特徴。ネットワーク設計者はパラメータ変更による性能やコストへの影響を瞬時に把握でき、最適なネットワークの構成を効率的に見つけることが可能となる。

 同社では、IPネットワーク構築ビジネスを手がけるシステムインテグレータや通信事業者、コンサルティング会社などに拡販を図る。平野光徳・研究開発部担当部長(=写真)は、「現段階で販売実績はないが、04年度中には1-2社への導入事例を作る」ことを目指しており、「このシステムをベースに横断的なビジネスが展開できる。来年度には、当社が提供している他の製品やサービスと組み合わせて大型案件を獲得したい」という。

 現段階では、「TUIは新しい技術であるため、その技術を採用したソフトウェアと互換性のあるハードウェアがない」ことから、NTTコムウェア自身でハードウェアを開発した。価格はハードウェアとソフトウェアを合わせて約3000万円。今年度中の導入実績を目指すのは、「ハードウェアを開発するメーカーが出てくることを期待している」ことが理由で、NTTコムウェアとして得意分野のソフトウェアの販売で利益を確保していくことが狙い。

 また、地震や台風などの自然災害が発生した際の被害を予測し、その対策を講じるためのシミュレーションにも使うことができるという。「IPネットワークだけでなく、自然災害のシミュレーションや電力線設計など、他の業種向けにカスタマイズが可能」と、ネットワーク構築以外にも応用可能として、通信関連の事業者だけでなく、様々な分野の顧客企業に対しても売り込むことを計画している。「既存顧客や潜在需要の掘り起こしにもつながる」ことを狙っている。