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インテック・ネットコア 通信事業者向けに、ネット監視システム拡販 システムインテグレータ3社と提携

2004/10/11 21:11

週刊BCN 2004年10月11日vol.1059掲載

 ネットワーク技術開発のインテック・ネットコア(中尾哲雄社長)は、このほど開発した各種通信を統合して管理できる技術「MPLS(マルチプロトコルラベルスイッチング)」対応のネットワーク監視システムを拡販するため、通信事業者向け販売で実績のあるシステムインテグレータ3社と近く提携する。

 同社は、通信事業者向け業務運用ソフトウェアで高いシェアをもつ日本ヒューレット・パッカード(日本HP)と共同で、両社のノウハウを組み合わせた「次世代ネットワーク管理ソリューション」を構築。提携予定のシステムインテグレータ3数社を通じて、同ソリューションを国内通信事業者を対象に11月から販売を本格化する。

 提携するシステムインテグレータ3社は明らかにしていないが、これらチャネルを通じ今後3年間に同ソリューション全体で売上高55億円を目指す。インテック・ネットコアはこのうち、同監視システムの導入を担当する。また、来年1月には、同監視システムをネット管理方式が日本と似ているアジア各国と欧州へ拡販する計画だ。

 MPLSは、音声通信やATM(非同期転送モード)、IP電話など複数サービスを通信ネットワーク上で一括管理して提供できる技術。インテック・ネットコアはこの技術を応用したネットワーク監視システム「MPLSパス監視システム」を開発した。これに、日本HPの業務運用ソフトを組み合わせ、通信事業者向けソリューションを構築した。

 従来のネットワーク監視に比べ、MPLS技術を採用することで、異常検出が自動化できユーザー障害の減少にも役立つ。

 MPLSは、国内大手通信事業者で導入が進むが、インテック・ネットコアと日本HPが構築した同ソリューションを使えば、「通信事業者は、企業向けに運用するIP-VPN(仮想私設網)やインターネット、フレームリレー、ATMなど各種の通信サービスを統合したインフラ上で安定的に提供できる」(中川郁夫・取締役CSO)と話す。

 インテック・ネットコアと日本HP、提携するシステムインテグレータらはまず、MPLSの導入が進む国内通信事業者30-40社への拡販を行う。
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