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ウェアラブルPC登場 “着られる”コンピュータ 次世代パソコンの未来像を提示

2004/11/22 21:15

週刊BCN 2004年11月22日vol.1065掲載

【ソウル発】10月27-28日の2日間、ソウルCoex展示場でユニークなファッションショーが開かれた。「Everywhere Technology、Everywears Technology」というキャッチフレーズのこのファッションショーは“着られる”コンピュータ(ウェアラブルPC)を紹介するものだった。モデルたちが舞台で着ている服やメガネ、時計などは全て次世代パソコンと呼ばれる「ウェアラブルPC」。

 モデルが身につけている服のあちこちに信号を感知できる特殊な布を使い、袖には纎維キーボードをつけた。モデルが握手をすると手首につけた端末に電子名刺が保存され、PDA(携帯情報端末)に相手のプロフィールが現れる。バイオシャツは内部にセンサーが装着してあり、服を着ている人の体温、心電図、血圧などを記録して医者にその人の体の状態を伝える。

 いくぶん平凡に見えるサングラスは超小型スクリーンになっており、腕時計のボタンを押すとメガネのスクリーン画面がどんどん変わっていく。ファッショナブルに見えるヘアバンドは新しい形のMP3プレイヤーだ。指輪をはめた手を空中で何度か動かすと画面が自由自在に変わる。これは映画「マイノリティー・レポート」にあった3次元マウスだ。

 このイベントは情報通信部が主管した「IT SoC 2004及び次世代PC産業展示会」の一部として開催された。三星電子、LG電子、アメリカのウェアラブルPC専門会社であるサイバーノート社、韓国電子通信研究院、電子部品研究院などが参加し、PDA、スマートフォン、メガネ形ディスプレイ(HMD)など、SoC技術と次世代パソコンの未来を分かりやすく披露した。

 最終日には陳大濟・情報通信部長官がモデルとなり、メガネ型パソコンなどを身につけて登場、「次世代パソコン発展方向」について参加者らに説明する場面もあった。この他にも自由に曲げられるフレキシブルディスプレイと太陽電池など次世代パソコン関連技術も一挙披露された。

 また、「次世代PC体験館」では脳波を利用したロボット腕駆動技術、匂い認識及び再現技術、3次元スマート入力装置技術などが展示され、来場者の好奇心を刺激した。学生と一般人が参加した知能型ロボット競技の「SoC Robot War」も注目を浴びた。
鄭載学(ジョン・ジェハク=BCNソウル特約記者)
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