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京セラ丸善システムインテグレーション 来年度に新パッケージソフト投入 教育・医療でシェア拡大図る

2005/01/24 21:28

週刊BCN 2005年01月24日vol.1073掲載

 京セラコミュニケーションシステム(KCCS、森田直行社長)と丸善(村田誠四郎社長)の共同出資会社である京セラ丸善システムインテグレーション(KMSI、北村寛社長)は、教育機関および医療機関向けパッケージソフトを来年度(2006年3月期)に投入する。

 丸善の情報システム子会社、丸善システムインテグレーション(MSI)がこれまで開発・販売していたパッケージソフトに「セキュリティやモバイルなどKCCSが強みとしている機能を新たに付加して開発する」(北村社長)。MSIが強みとしていた教育機関および医療機関向けシステムインテグレーション事業で、KCCSの技術を加えたパッケージソフトを投入することで、両市場でさらにシェアを拡大させたい考えだ。

 MSIがこれまで販売していたパッケージソフトは、医療機関向けでは栄養指導システムや電子カルテシステム、教育機関向けではオーダーメイド図書館システムなど合計8製品。北村KMSI社長は、「中小規模の医療と教育機関のIT化は非常に遅れており、ビジネスチャンスが大きい」とし、「まずはラインアップを増やすのではなく、MSIが持つラインアップにKCCSのセキュリティやモバイル関連の技術を加えた機能強化版をリリースする」予定だ。

 また、これまでMSIのパッケージソフトは、MSIの直販でしか提供していなかったが、KCCSの持つ流通網を活用した「間接販売も始めていく」(北村KMSI社長)方針も示している。

 KMSIはKCCSがMSIに資本参加し04年10月1日付で設立。教育および医療機関向けシステムインテグレーション事業で、ネットワーク構築やセキュリティ技術、アウトソーシングサービスなどの強化のため、協業先を模索していた丸善と、文教や医療市場への参入に意欲を持っていたKCCSの思惑が一致したことで共同出資会社を設立した。
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