【ソウル発】三星電子とLG電子は、W-CDMAより高速な下り最大14Mbps、平均1.4-1.8MbpsのHSDPA(3.5G High-Speed Downlink Packet Access)携帯電話を世界に先駆けて発表した。三星とLGは「テスト用ではなく今すぐ商用化してもおかしくない世界初の端末」、「日本や欧州で公開されたHSDPA実演はテスト用装備を利用し、モバイル環境を設定して行われたが、韓国は実際の携帯電話で高速移動中でも1.8Mbpsの速度で音声や映像資料のダウンロードに成功した」という点を強調している。携帯電話機の輸出大国で、世界の携帯電話機市場シェアトップ5のプライドを3.5G市場でも守っていくという意気込みだ。

 三星電子はHSDPA携帯電話とシステムの同時開発に加え、核心技術にあたるモデムチップ(SBM5100)の独自開発にも成功した。

 また、三星電子のHSDPAシステムはW─CDMAR4標準とR5のHSDPA機能を合わせ、既存基地局より30%ほど小さく一体型基地局装置とし、一体型としてもW─CDMA・R4標準システムにHSDPAカードを差して性能を高める方式でも使えるようにした。三星電子はこの製品をドイツで開かれた世界最大の情報通信展示会「セビット2005」で公開した。

 三星情報通信総括の李基泰(イ・ギテ)社長は、「予想より早くHSDPAの時代が到来しそうだ。発売計画を繰り上げて商用化に拍車をかけている」とし、加えて「HSDPA携帯電話は年末から発売される予定で、欧州、中国のキャリアとも協議中」と述べた。

 一方、LG電子は米クァルコムのMSM 6275チップチップを使い、仏パリのノーテル研究所で下り最大14Mbpsを実現するノーテルのW─CDMAシステムとLG電子が独自開発したHSDPA専用携帯端末を利用し、高速データ送受信に成功した。

 LG電子もテスト用端末ではなく、商用化レベルの携帯電話端末を使っている。しかも単純に研究所でテストしたのではなく、高速走行中に1.4MbpsでDVD動画のダウンロードやネットワークゲームから、モバイルテレビおよびPTV(Push to View)の視聴まで実現した。

 同社では、2004年12月に韓国内研究所でW─CDMAシステムにセル当たり下り最大14Mbpsが可能なHSDPAチャンネルカードおよび専用端末で韓国初の高速データ転送テストに成功している。

 HSDPAは日本でもNTTドコモが開発中で05年上期に登場する予定だ。
趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)