【ソウル発】韓国の代表的な輸出商品の1つである携帯電話機の国内販売価格が輸出価格より2倍以上も高いことがわかり問題になっている。

 韓国の携帯電話機の価格は、衛星DMB携帯(モバイル衛星放送)、700万画素カメラ付き携帯、ゲーム携帯、MP3携帯など高機能マルチメディア携帯電話機が相次いで発売されてから、新機種は日本円で8-10万円、最もシンプルなものでも4万円は下らない。

 三星電子、LG電子などのベンダーは、「海外では基本的な機能だけ揃った低価格端末が、韓国内ではプレミアム端末がよく売れている。機能の差が値段の差につながっている」と説明している。しかし一般のユーザーは、「携帯電話機メーカーはクアルコムに支払うロイヤリティを韓国の消費者に転嫁している。韓国内では低価格端末を全く販売せず、値上げばかりするのは問題。プレミアム端末を好んで買っているわけではなく、それしか売っていないから仕方なく買っている」と集団で抗議する動きすら見せている。

 韓国の携帯電話機の平均販売価格は日本より高い4万円台だが、今年末には5万円を超えると予想されている。三星電子製の携帯電話機は、今年第1四半期(2005年1-3月)には3万5600円だった平均価格が第2四半期には4万円を超えた。LG電子製の携帯電話機も第2四半期の平均価格は4万円、第1四半期の3万4000円に比べ大きく値上がりしている。ペンタック&キューリテルも第1四半期期の3万1000円から第2四半期には3万6000円に値上がりしている。

 一方、世界市場での平均価格は三星電子が182ドルで最も高く、その次がソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ(177ドル)、LG電子(165ドル)、モトローラ(154ドル)、ノキア(143ドル)の順だった。

 LG電子の関係者は、「4万円以下の基本型端末はもはや韓国内では発売しない方針。韓国市場では携帯電話機のマルチメディア化が急速に進んでいるため、シンプルな機能しか搭載していない輸出製品との価格差はますます広がるしかない」と話している。

 三星電子の関係者も、「韓国の携帯電話市場はプレミアム、多機能、新製品を好む傾向がとても強い。そのため低価格のものはあまり売れない。韓国の通信サービス環境は世界で最も発達しているので、海外へ輸出する前にプレミアムモデルを韓国市場で先行販売し反応を見ている。そのため価格の差がありすぎると言われるのかもしれない」と、今後も韓国市場では4-5万円以上の製品だけを発売する計画であることを明らかにした。
趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)