ソフト開発の山口菱洋システム(笠原宏文社長、山口県小郡町)は、GIS(地理情報システム)事業を拡大する。カーナビゲーションシステムや携帯電話、グループウェアとの連携やASP(アプリケーションの期間貸し)方式での提供を始めるなどして付加価値を高める。インドネシアでのオフショア開発を進めることでコスト削減を図り、収益性を高める。

 同社のGIS事業は、これまで自治体や農業団体などが持つ紙ベースの地図をデジタル化する受託開発を中心に拡大してきたが、民間企業においてもGISの活用が進んでいることを受けて、オリジナルのGIS商材「M@p-eye(マップアイ)」シリーズを本格的に立ち上げる。販売ターゲットは、施設管理などの保守点検サービスや物流、ルートセールス関連など業務に地図を活用している業種に売り込む。従来は直接販売が中心だったが、システムインテグレータ(SI)と連携するなどした独自の販売チャネルの構築に着手する。

 マップアイシリーズでは、GISで使う地理情報を携帯電話やカーナビ、インターネットなど互換性を持たせたり、ASP方式での提供など機能の拡充を進める。携帯電話やカーナビとの連携は、すでに「マップアイ21」の商品名で実用化しており、GISのASPサービス対応や主要なグループウェアとの連携は、早ければ今年度(2005年9月期)末までに始める。

 顧客が持っている紙ベースの地図のデジタル化と開発は、インドネシアに開発拠点を持つインフォテック(イワン・リャ・ウィジャヤ社長、山口県宇部市)との連携を強化することで「コスト削減や納期短縮を図る」(笠原社長)と、GISシステムの開発力を高める。

 今年度の売上高は、GIS関連が好調なことから前年度比約10%増の4億5000万円を見込む。来年度(06年9月期)は、GIS関連を伸ばすことを軸として同約10%増の5億円の売り上げを目指す。山口菱洋システムは、SIの菱洋インテリジェンス(板橋功社長)の100%出資の開発子会社だが、GIS関連では他のSIと連携するなど独自の販売チャネルを開拓する方針。