KDDI(小野寺正社長)は、パートナー企業の開拓を本格化し、法人向けモバイルビジネスの強化に乗り出す。携帯電話は個人向け市場が成熟期に入りつつあり、法人での顧客獲得が売上増の要になると判断。具体的な売上高は明らかにしていないものの、携帯電話とシステムを組み合わせた“モバイルソリューション”の提供で、「法人事業の売上高を2倍に引き上げる」(阿部正吉・モバイルソリューション事業本部モバイルソリューション商品開発本部モバイルソリューション1部長)方針だ。

 同社は、法人向けビジネスの拡大に向け、このほどパートナープログラムを刷新。独自に開発したアプリケーション技術「BREW(ブリュー)」を用いてネットワークインフラや社内システム、携帯電話などを組み合わせた“モバイルソリューション”を提供できるソフトベンダーやシステムインテグレータ(SI)などの開拓に力を注いでいる。

 すでに複数の大手SIが同社とのアライアンスに名乗りを上げており、2次代理店を含めればパートナー数は100社を超えるという。

 阿部部長は、「現段階では、BREWを活用したソリューションは特定分野での導入にとどまっているが、各業界での実績を増やすことでアプリケーションサービスのパッケージ化も検討する」など、パートナーが販売しやすい基盤づくりを徹底する。

 導入実績がある業界で目立つのは保険業だ。生命保険会社が営業担当者の業務効率化を図るため、契約内容など携帯電話に入力したデータを自動的に社内システムに移行できるCRM(顧客情報管理)システムとして活用している。同システムは、持ち運べる小型プリンタを使って客先で請求書などを発行することも可能だ。「保険業界以外でも営業担当者の業務効率を上げるソリューションだ」(阿部部長)として、さまざまな業界で活用できることをアピールする。