組立パソコン用パーツ販売・ソフトウェア開発のT・ZONEストラテジィ(廣田康一社長)は、法人向けビジネスの拡大に乗り出す。従業員100人未満のSMB(中堅・中小企業)にシステムを提案していくほか、近くハードウェアとソフトウェアを組み合わせたパッケージ製品を発売する予定。法人顧客を増やすことで、2005年度(06年3月期)の売上高で前年度比11%増の75億円を目指す。将来はシステムインテグレーション(SI)事業も手がけていきたい考えだ。

近くパッケージ製品を発売

 T・ZONEストラテジィは、昨年10月にパーツ専門店「T・ZONE PC DIY SHOP」を運営するT・ZONE DIYがソフト受託開発会社のストラテジィを吸収合併する形で発足した。昨年度(05年3月期)の売上高は67億6400万円で、コンシューマ向けビジネスと法人向けビジネスの売上比率は5対5。法人向けビジネスについては、組立パソコン用パーツなどのハードを販売する「DIY事業部」での売上構成比が10%未満にとどまったほか、ソフト開発の「ストラテジィ事業部」は受託開発がほとんどで、合併効果が表れているとは言い難かった。

 このため、今年度に入りDIY事業部とストラテジィ事業部を包括的にみる「事業本部」を設置。岡本護・取締役事業本部長は、「ビジネスソリューションを提供することで、小売業のハード部門と受託開発のソフト部門のシナジーを発揮していく」としており、近くハードとソフトを組み合わせたパッケージ製品を発売する予定だ。

 具体的な製品内容については明らかにしていないものの、「対象顧客から多くあがっているニーズを安い価格でパッケージ化する」(岡本取締役)ことを基本に、まずはウェブカメラとサーバーなどのハードにインターネットで24時間の監視が可能なアプリケーションソフトを搭載した防犯システムを提供する見通し。

 このほか、SFA(営業支援システム)や流通業向けにSCM(サプライチェーンマネジメント)を可能にするシステムのパッケージ化も検討している。現段階では、事業本部のスタッフが100人未満の企業を中心に直販展開を行っているが、パッケージ製品の市場投入を機に販売パートナーの開拓も図っていく方針だ。

 コンシューマ向けのパーツ販売は、パソコン市場の成熟にともない「厳しい状況にあるのは確か」(岡本取締役)と漏らす。加えて、ソフト開発もユーザー企業や受託先からの低価格化要求が強まっており、利益を生み出すのが難しい状況にある。こうした背景のもと、既存ビジネスを生かしながら新しい領域に踏み出すことが業績を伸ばすことにつながると判断。将来的には、さらに一歩踏み込み「SIビジネスにも着手したい」(同)意向だ。