サン・コンピュータ(青森県八戸市、三浦克之社長)は、地元のIT関連企業と連携して、地元自治体のIT化プロジェクトの受注獲得を目指す「e─八戸研究会」(仮称)を年内をめどに立ち上げる。八戸商工会議所などに参加するIT関連企業約10社と連携して、八戸市など地元自治体のIT需要に応えられる体制づくりを研究する。

 大規模な企業が少ない八戸地区では、八戸市役所など自治体のIT投資が「最も規模が大きいIT投資」(三浦社長)とされる。だが、地元IT企業のノウハウ不足などを理由に全国的な大手ベンダーなどに発注されるケースが多く、地域への経済波及効果が薄いとの指摘があった。八戸市の平均的な年間IT投資額は約7億円とされているが、このうち地元IT企業が主体となって受注する額は「実質1億円未満」(同)と少ないという。

 e─八戸研究会では、サン・コンピュータなど地元IT企業が中心となり、これに自治体や大手メーカーの担当者、専門家などをオブザーバーとして迎え入れ、地元自治体のIT投資を地元IT企業が受注する“地産地消”循環の構築に向けての検討を行う。将来的には複数の地元企業が共同して自治体案件を受注する仕組みづくりを視野に入れる。

 自治体のIT投資を地元企業が受注することで、地域経済に対する経済波及効果の拡大も期待されている。地元IT企業へ発注することで、仮に発注額が多少割高になったとしても、「地元経済全体から見ればプラスになる」(同)と、メリットは大きいと訴える。

 八戸地域には、IT関連企業が40-50社あると見られており、今後は1社でも多くの地元IT企業に参加を呼びかけ、自治体の大型IT投資の受注に耐えうる技術やノウハウ、サポート体制の構築を急ぐ。これによりIT産業の振興を図り、地域経済の活性化に結びつける考えだ。