BCN(奥田喜久男社長)は1月27日、「ITジュニア賞 2006」の第1回表彰式を東京・青山ダイヤモンドホールで開いた。「ITジュニア賞」は、次世代のIT技術立国を担う若い世代にモノづくりの情熱を伝えることを目的として今年創設。「BCN AWARD」に集った日本を代表するトップメーカーの関係者を前に、優秀校の表彰と受賞校による作品のプレゼンテーションを行うもの。244人の参加者を集めた会場が、ITのプロの激励によって、技術にかける情熱が若者たちに引き継がれる場になればとの願いもこめられている。第1回目となる「ITジュニア賞2006」では、和歌山県立田辺工業高等学校、鳥羽商船高等専門学校、宇部工業高等専門学校、津山工業高等専門学校の4校が受賞した。

  表彰式でBCNの奥田社長は「この場で若い人たちに、夢をライブで語ってもらいたい。今日お渡しするのは栄光のトロフィーのジュニア版。何年か後、大きな本物のトロフィー BCN AWARD を取りに来てほしい。そして今日はIT業界のトップに作品をどんどん売り込んでほしい」と激励した。

 

 また会場では、受賞校によるプレゼンテーションも行われた。まず、和歌山県立田辺工業高等学校情報システム科3年の湯川明日香さん。動画アニメの製作やEVカーの製作などについて、緊張した面持ちで成果を発表した。続いて、全国高等専門学校「第16回プログラミングコンテスト」(プロコン)から選ばれた3校からは、まず鳥羽商船高等専門学校の制御情報工学科5年の辻井祥子さんが「お洗濯とりこMail」を発表した。プロコン課題部門で最優秀賞と文部大臣賞を受賞した作品。辻井さんは「下着泥棒防止効果も期待できます」と話しながら「洗濯生活支援システム」のプレゼンテーションを行った。

 

 また、宇部工業高等専門学校機械工学科5年の木村昌樹さんは「3D-Mouse -高次元型新世代ワーキングマウス」を発表。この作品はプロコンで自由部門審査員特別賞を受賞したもの。木村さんは「最適な形状を作り出す作業に8割の時間を割き、眠れない夜が続きました」と話しながら、ユニークなマウスの仕組みを「みかんをつかんだときに思いついた」と説明した。最後に津山工業高等専門学校情報工学科5年の井上恭輔さんが「Antwave -超次元コラボレーションブラウザー」を発表。プロコン自由部門で最優秀賞と文部科学大臣賞を受賞した作品だ。井上さんは「人の温かみが感じられるインターネットをつくりたかった」と話した。

 

 続いて、「ITジュニア賞」のきっかけをつくった和歌山県立田辺工業高等学校の平松芳民校長が、「IT業界のトップの方々に祝福していただき感動している。生徒たちには日ごろ、青雲の志をもつ人間になれと話している。この若い生徒たちが育ち、社会に出たときには、立派なプロとして育て上げてほしい」と挨拶した。

 

 最後にプロコンを企画から立ち上げ牽引してきた長野工業高等専門学校の堀内征治副校長が、「プロコンは、若い人たちこそ頭脳を使ったプログラムができるはずだとの思いから企画した。ゆくゆくはソフトウェアの甲子園をとの思いでこれまで16回と回を重ねてきた。そして、今日ここにその甲子園がやっと実現したと思う」と挨拶して締めくくった。また、表彰式終了後に開かれた懇親会では、受賞各校が特設ブースを開き、作品のデモンストレーションを行って交流を深めた。