ロジテック(葉田順次社長)は、製造拠点の伊那工場(長野県伊那市)で“モノづくり”を追求している。製品の耐久性や高品質にこだわっているほか、最近では製品投入の早期化も徹底。親会社であるエレコムとの相乗効果も現れつつある。

 伊那工場は、エレコムグループのなかで法人向け製品の基幹的な製造拠点として位置づけられる。法人向けBTOパソコンやストレージ機器などを製造しているほか、法人向けパソコンなどの修理も手がける。

 製造では、一人もしくは少人数のチームで製品を組み立てる「セル」方式を採用している点に特徴がある。具体的には、パソコンやサーバーが5人程度のチーム、パソコン周辺機器が一人という編成だ。スタッフのほとんどがロジテック製品を組み立てるスキルをもつ。

 中田潤・開発部スーパーバイザーは、「これによりパソコンの製造が忙しければ、スタッフをパソコンのセルに集中させるなど受注量によって組立要員を振り分けることが可能だ。しかも、スタッフのレベルが高いため高品質な製品に仕上がる」という。生産能力は、実稼働でパソコンが月産3000台、周辺機器が6000台程度。BTOパソコンの納期遵守率に関しては95%を達成している。

 スタッフのスキルアップは、製造マニュアルを工夫していることも功を奏している。六波羅恵・開発部商品開発グループプロモーションチームリーダーは、「スムースに組み立てられるように、誰にでも分かりやすい言葉で書かれている。これにより、一人でも周辺機器が組み立てられるセル方式を可能にした」としている。中田スーパーバイザーが言う「ベテランのスタッフが新人を教えるなど、各スタッフを一人前に育てることを徹底している」ことも高レベルなスタッフが揃っている要因。組立要員の前に必要な部品が一通り揃えられている棚があることも、効率的な製造を可能としている。

 品質では、高温・高湿度の環境で製品が作動するかどうかの試験や、輸送中の揺れを想定した耐久性のテストなども実施している。六波羅プロモーションチームリーダーは、「試験が行える機材を揃えているので、他社にはまねができない品質を追求できる」としている。

 同社は、エレコム傘下に入ったことで高品質な製品開発への追求に加え、製品投入の早期化も徹底している。エレコムの子会社になった当初は、製品の納期遅れが多いなど厳しい状況もあったという。しかし、「抜本的な意識改革で効率的な製造を実現できたほか、エレコムとの相乗効果が発揮できるようになった。今後は、エレコムブランドの製品に“モノづくり”のこだわりを一段と反映する」(中田スーパーバイザー)考えを示している。