NEC(矢野薫社長)は、ストレージ製品「iStorage」のミッドレンジモデルを強化した。増設ディスクで安価なHDDのシリアルATAを採用。導入コストを30%程度に下げ、他社製品よりも価格優位性を持たせた。これにより、中堅企業を新規顧客として開拓し、今年度(2007年3月期)の販売台数を前年度の1.5倍程度に引き上げる。

 製品強化を図ったのは、「NV5300」シリーズ向け増設ディスク。シリアルATAを採用し、価格については、1.9TBで150万円、5.5TBで250万円に設定した。

 これまで「NV5300」シリーズや「NV7300」シリーズのユーザー企業は大企業が支社や支店、部門単位で導入するケースが多かった。中堅企業を対象にしていたものの、「(中堅企業の)顧客をなかなか獲得できなかった」(米澤禎和・プラットフォーム販売推進本部ストレージ販売促進部グループマネージャー)のが実情。そのため、「これまでの3分の1の低価格を実現することで、競合他社に比べて価格優位性が持てるようにした」(鈴木陸文・プラットフォーム販売推進本部商品マーケティンググループ主任)としている。加えて、「2台のHDDが同時に故障してもデータが失われないRAID6のサポートなど、機能面でも他社製品に引けを取らない」(米澤グループマネージャー)という。

 NVシリーズの販売台数については、100台弱だった昨年度と比べ1.4-1.5倍に引き上げる方針で、「中堅企業の新規顧客をメインに獲得する」としている。

 中堅企業向けストレージ市場は、日立製作所や富士通、日本ヒューレット・パッカード、日本IBMなどの上位ベンダーによるシェア争いが激化している。しかも、最近はEMCジャパンやネットワークアプライアンスなど海外のストレージ専業メーカーが中堅企業向けビジネスの拡大に向け、製品やパートナー戦略を強化し、国内シェアの拡大を図ろうと躍起になっている。

 米澤グループマネージャーは、「競争は激しいものの、機能と価格の両面で他社との差別化を図れば、新規顧客を開拓できる」と見込んでいる。