日立製作所(古川一夫社長)は、グループ会社の機能集約や合併などでネットワーク事業の再編を図る。企業のオフィス内にNGN(次世代ネットワーク)ベースのシステムを提供することが狙い。販売代理店となるコンピュータ系SIerとネットワーク系SIerの連携強化にも取り組む。

 10月1日付でコンピュータ系エンジニアリング会社の日立インフォメーションテクノロジーと、通信系エンジニアリング会社である日立ハイブリッドネットワークの2社を合併し、新会社を設立する。また、グループ間で分散していたネットワーク関連事業を日立コミュニケーションテクノロジーに集約するほか、ネットワーク機器メーカーのアラクサラネットワークスとの密な連携も図っていく。

 こうした再編やアライアンス強化により、「情報と通信の融合システムを加速させる」(堀田巌・ネットワークソリューション事業部ネットワーク戦略企画本部ネットワーク事業戦略部長)としている。グループ会社の強化で、SMB(中堅・中小企業)に対するNGNシステム提供の布石を打つというわけだ。

 NGNを取り巻く環境は、NTTが今年後半からフィールドトライアルとしてシステム構築に着手し、2010年までに累計5兆円をNGNに充てるなど、通信事業者は莫大な投資計画を立てている。

 メーカーにとってはNGNを軌道に乗せるため、まず通信事業者からの受注獲得に力を入れることが必須。日立でも、「今年から“NGN元年”として通信事業者からの受注獲得に向け動き始めている」という。しかし、「NGNは、通信事業者に限らず企業内ネットワークの今後も左右する」。通信事業者に対する他社との受注合戦を勝ち抜くことと並行して「他社に先駆けて法人顧客の獲得に着手することが、NGN市場でシェアを拡大させるカギ」と判断した。

 今回のNGN強化策により、「販売パートナーも、顧客に対してアプローチをかけやすくなるのではないか」とみている。なかでも、コンピュータ系エンジニアリングとネットワーク系エンジニアリングを兼ね備えた新会社の設立は、「コンピュータ系SIerとネットワーク系SIer双方がパートナーになり得る」と、販売代理店の確保も狙いとしている。