日本ネットワーク・アプライアンス(鈴木康正社長)は、HPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)向けストレージOS「Data ONTAP GX」を開発し、同OSをベースとしたアプライアンス製品の発売で、研究機関をはじめ製造業、教育機関などの新規顧客を開拓していく。当面はニッチ市場で拡販を図っていくが、一般企業向けに提供しているストレージOS「Data ONTAP 7G」の販売実績を生かし、今後2─3年でHPCを中堅企業まで浸透させる計画だ。

 「Data ONTAP GX」ベースのストレージシステムは、処理能力が1GB/秒とパフォーマンスを高めたうえに、最大6PB(ペタバイト)まで拡張できるようにした。アプライアンスによる提供であるため、システム管理の簡易化を可能としていることも特徴となっている。

 対象顧客は、地震探査データ処理などエネルギー関連の調査・分析を行っている研究所や、EDA(電子設計自動化)を推進する製造業などを想定している。

 阿部恵史・マーケティング本部プロダクトマーケティング担当マネージャは、「HPCのユーザー企業は、パフォーマンス要求に際限がないこと、ストレージ消費量の予測が困難、複雑なシステムの軽減などに頭を抱えている。こうした課題を払拭するシステムとして打ち出し、新規顧客開拓につなげる」としている。

 「GX」をベースとしたアプライアンス製品については、今年中に全社売り上げの5%程度と見込む。

 「Data ONTAP GX」の発売で、同社は「Data ONTAP 7G」と合わせて2種類のストレージOSを市場に投入することになる。

 現段階では「7G」を一般企業向け、「GX」をニッチ市場向けとの位置づけで製品を提供しているが、「今後はユーザー企業の多くがシステムに対してハイパフォーマンスや高信頼、高可用性を求めるようになる。こうしたニーズに対応したシステム提供が重要になってくるだろう」とみており、今後2-3年でOSの統合を計画する。ミッションクリティカルなストレージOSとして一般企業での顧客を開拓し、「大企業だけでなく中堅企業まで導入を促進していく」ことを狙っている。