シーイーシー(CEC、新野和幸社長)は、主力のCRM(顧客情報管理)パッケージ「WonderWeb(ワンダーウェブ)」をカスタマイズした事例をベースに業種別ソリューションを拡充する。同CRMは発売10年で中堅・大企業を中心に約400社への導入実績がある。このうち、導入企業と業務提携して「横展開」できる業種を選択し、中期的に5-6種類の業種別ソリューションを開発する計画。すでに導入実績のある構築例をテンプレート化することで、低コストで早期導入ができ、CRM事業を加速できると判断した。

 「WonderWeb」は、「.NETフレームワーク」を基盤にした営業支援のシステムフレームワークで、グループウェア機能のほか、案件管理や営業活動分析などSFA(営業支援)機能を装備している。

 企業の業態に応じ、柔軟にカスタマイズできる。特化業種に導入実績があり、「業務効率を上げた事例は多数で、これをテンプレート化して、同業種に横展開を加速する」(溝道修司・ITソリューション本部.NETソリューション部部長)と、“枯れた”システム事例を活用していくという。

 今年9月には、出光興産と業務提携し、同社用に「WonderWeb」をカスタマイズした事例を標準化した「卸売業・商社向け営業支援ソリューション」の提供を開始した。顧客管理や営業日報などの機能を同業種向けに標準化したものを、石油関連企業のほか、販売店や得意先の卸売業、商社、消費財メーカーなどに共同で販売。初年度は5億円の売上高を目指す。

 過去には、東急建設と組み、03年7月から「建設関連企業向けCRMパッケージ」として共同で販売している。同パッケージは、発注者・設計事務所など会社情報や人脈情報をデータベース化し、組織的な情報共有ができ、すでに10社程度に導入した。このほかにも、「WonderWeb」の導入実績がある業種として、ホテル業や医療業などの企業と連携し、業種別ソリューションを順次開発する。

 同社のCRM事業は、自社製の中堅・大企業向けの「WonderWeb」のほか、米シュガー社の中小企業向けオープンソースCRM「OpusSquareCRM」を提供。年内に中堅中小企業向けにマイクロソフトの「DynamicsCRM」を販売し、企業規模に応じた導入体制を整備する。

 これに、業種別ソリューションを加えることで、CRM市場をリードすることを狙っている。このため、特化業種に強い地場SIerなどの販売パートナーも開拓していく方針だ。