ニュース

日本システムウエア ジェスチャー認識ソフト 幅広い分野への活用期待

2007/01/29 19:36

週刊BCN 2007年01月29日vol.1172掲載

 日本システムウエア(中島秀昌社長)は慶応義塾大学との産学連携プロジェクトの一環としてジェスチャー認識ソフトを開発した。ジェスチャー認識は、市販のカメラなどを使って手や物の動きを認識させることで、テレビをはじめとした家電製品などを操作することができる。また、色を識別して装置を操作することも可能だ。

 同ソフトは当初「リモコンの代わり」を目指して研究開発が進められてきた。例えば音楽を再生したいときなどはカメラに向かって、「指を左右に動かす」などあらかじめ決められた動きをすることで装置に指示が飛ぶ。現在は各家電製品にリモコンがひとつ付属していて、家電の操作が煩雑になっているため、業界では操作をシンプルにしようという動きが出てきているという。同社はテレビの位置づけに着目し、「将来のホームネットワーク環境では、テレビにも監視目的でウェブカメラが付くのではないか」(中村武人・人材開発部長)と予想する。このウェブカメラを使ったジェスチャー認識ならば、操作を簡素化できるため、需要があるのではないかと話す。

 また、従来の動画認識では、ユーザーが認識を開始するためにボタンを押すなど、「認識の開始と終わり」を意識する必要があった。一方ジェスチャー認識では「動作を始めれば自動的に認識を開始する。そのため、特にユーザーは開始を意識することがない」(佐藤祐一・事業企画部 事業開発マネージャー)のが特徴で、防犯カメラで人の動作を監視し、異常を検知するようなセキュリティシステムに応用可能。音声など複数要素と組み合わせて認識することを想定しているため、分野にとらわれないさまざまな使い方が期待できる。

 同社はメーカーと組むことで、製品に組み込む形で提供していきたいとしている。現在は実用化に向けた試行段階で、ゲームメーカーや防犯カメラの製造メーカーなど、幅広い分野のメーカーからパートナーを募っている。
  • 1

週刊BCN特別連載企画
「パートナーと伴奏し、新たな価値を共創するネットワールド」

連載第1回 トップに聞くビジネス戦略とパートナー支援

× こちらから>>

連載第2回 オンプレミスの知見を生かした「クラウド移行の最適解」

× こちらから>>

連載第3回 複雑なセキュリティに対し充実したサポートと検証環境を用意、今後はAI保護に注力

× こちらから>>

連載第4回 AIビジネスの立ち上げを支援 企業独自のデータを取り込み課題を解決

× こちらから>>

連載第5回:先進製品の取り扱いやソフトのクラウド販売を支援

× こちらから>>