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ソフトバンク ブレード事業、売上高20%増に サーバー集約ニーズつかみ拡大へ

2007/03/05 19:58

週刊BCN 2007年03月05日vol.1177掲載

 ソフトバンクBB(孫正義社長)は、今年度(2007年3月期)第3四半期の時点でブレードサーバー事業の売上高が前年同期比20%増であることを明らかにした。サーバー集約のニーズが高まっていることが要因。サーバーメーカー各社がブレードサーバーの販売に力を注いでいることに伴い、同社ではブレードサーバーの品揃えを拡充しており、ブレードサーバーへの買い替え需要を確実に開拓していく方針。

 ブレードサーバーの販売が好調なことから、サーバー事業全体も順調に推移している。荒川直樹・コマース&サービス統括MD統括部ハードウェアマーケティング2部部長は、「マーケットと同程度に伸びている。ブレードサーバーの販売増で、今後も市場成長率以上の伸び率が期待できる」としている。田邊康子・ハードウェアマーケティング2部PC課1チームサーバ販推も、「ラックマウント分野では、各メーカーから第3世代サーバーが発売されているものの、ユーザー企業は1世代前の第2世代サーバーを活用しているケースがほとんど。リプレース需要を一段と喚起するため、ブレードサーバーを提案している」という。ブレードサーバーの販売に積極的な販売代理店も増えており、「販売支援サービス『ブレードExChange』を導入するSIerや、デモ機の貸し出しが多くなった」(田邊氏)としている。

 市場では、サーバーメーカーがブレードサーバーのシェアを拡大しようと懸命。ディストリビュータである同社への卸を強化するメーカーも出てきているという。こうした状況下、「ニーズの高まりを受けて、全メーカーの製品を迅速に販売できる品揃えを徹底する」(荒川部長)ことに加え、同社のIDCセンターで検証できる製品の拡充も図っていく方針。

 現在、ユーザー企業によるブレードサーバーの導入要因は「サーバーの集中管理といった統合のケースが多い」(田邊氏)という。同社では、旺盛なニーズが来年度も続くとみており、「次のステップである仮想化ソリューションは08年度以降に需要が多くなるのではないか」(荒川部長)とみている。「遠隔地でのリモート管理に対して、不安を拭い切れないというユーザー企業もいる」(同)ためだ。現段階は、部門間や支店など1オフィスのサーバーを統合する案件がメイン。荒川部長は、「統合化が主流になれば、オフィス間のサーバーを集約、仮想化などを導入したいというニーズが出てくる」と判断している。
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