エムオーテックス(MOTEX、高木哲男社長)は、主軸商品「LanScope Cat5」のオプション機能として、許可していないPCの接続を禁止する「不正PC検知機能」をリリースした。他社製品とは異なる製品コンセプトで、システム管理者の運用の手間を軽減させる設計にしたほか、値頃感のある価格設定にした。ただ、不正PC検知機能は数年前から登場しており、MOTEXは決して先駆者ではない。ネットワーク監視分野で圧倒的なシェアを持つ同社が、今の時期に不正PC検知機能を追加したのは何故か。また、他社とは違うコンセプトとは何か。神戸仁取締役に話を聞いた。

 ──不正PC検知機能をこの時期に投入したのは何故か。

 「数年前から不正PC検知製品は数多く登場している。ただ、どの製品も販売は伸びていない印象だ。理由は、高額であることと運用の困難さだ。使いやすさと、値頃感のある価格で提供すれば、このタイミングに販売しても十分競争力があると判断した。1年以内にこのマーケットでトップに立ちたい」

 ──市場環境をどう捉えている。

 「前述の理由が足かせになり、『導入したいが導入できない』と顧客は思っているはずだ。不正PC検知に対する誤った認識もある。『不正PC検知とは何か?』という基本的な部分から説明する必要性を感じている。そのため、新機能のリリースを機に、不正PCを一から学べる82ページ建ての冊子を作成した。すでに1200社に配布し引き合いは強い。誤解を解くことは、新機能の優位性と他社との違いを説明することにもつながり、販売に弾みがつくはずだ」

 ──他社にはない新機能の特徴は。

 「運用の手間軽減をコンセプトに置いている。従来製品の多くは、『MACアドレス』という馴染みがなく、管理には適さない識別情報を用いて不正かどうかを判断している。これでは、大量のPCを管理するのに限界がある。そこで、MOTEXは接続されるデバイスを3つのゾーンに分ける考え方を持ち込んだ。この3つのゾーンを『Cat』のエージェントがインストールされているか否かで判断し不正かどうかを見極める」

 「『Cat』のエージェントが入っている接続許可PCをAゾーン、接続許可されているがエージェントが導入できないプリンタなどのIP端末をBゾーン、エージェントがインストールされていない不正PCをCゾーンに分ける。エージェントが導入されているPCは、基本的にPC内にあるアプリケーションを『Cat』で監視しており、不正プログラムは導入できない。結果的に接続してもよいPCと判断できる。AとCに分けることがエージェントの有無で可能になるわけだ。Bは、オフィスに数台レベルしかなく従来の手法を使っても負担は少ない」

 ──代理店の営業担当者などが説明するにはハードルが高いのではないか。

 「オフィスの入退室をイメージして欲しい。一般的な企業は今、出入口に設置しているシステムにICカードをかざして入退室する。ICカードを持っていれば正規の社員とみなしているわけだ。新機能の考え方に当てはめると、ICカードはいわばエージェントソフトになる。一方、Bゾーンに位置するプリンタなどは、アポイントのある社外の取引先などを指す。オフィスでは、受付でアポイントの有無を人を介して確認するが、それと同様に管理者を介して確認するわけだ。これまで誤解があった分野だけに分かりやすく説明できるかどうかが焦点になるだろう」