個人情報を格納できるASP型データベース(DB)システムを手がける、エグゼコミュニケーションズ(四宮玄介代表取締役)は、ネットワークエンジニアの育成に力を入れる。顧客のネットワーク保守などを手がけるITアウトソーシングサービスの需要拡大を受けての戦略だ。

 「今は中堅企業でも情報投資が積極的に行われている状況だが、求人をかけても、基準にかなう人材がなかなか集まらず、人材不足が起きている」と四宮代表取締役はみる。特にエンジニアのコミュニケーション能力は大きな課題となっているようだ。そこで同社はネットワークエンジニアを育成する「エグゼトレーニング」を2004年10月に設立。未経験者も積極的に入学させ、契約社員として通常約1年かけて学ぶ内容を、33日間で習得させる。技術とともにヒューマンスキルの向上を目指すもので、卒業すればエグゼコミュニケーションズの正社員として入社できる仕組み。現在までに延べ160人の卒業生を数える。

 同社では客先に常駐する形でアウトソーシングを請け負っているため、月に1回は帰社し、財務諸表の読み方など、エンジニアの仕事とは違う内容を勉強する場を設けた。「ヒューマンスキルを高め、『最高のエンジニアであり、最強の営業マン』として、現在の仕事のみならず、客先から新しい仕事を取れるエンジニア」の育成を目指している。

 また、エンジニアのモチベーションをあげるため、仕事先から新しい営業につなげた場合にはインセンティブを与える「セールスリード」のほか、職場のムードを変え、ヒューマンスキルを高めるための職場のローテーションも活発に行う。さらに、会社と話し合いながらエンジニアが長期的な成長のマップを作り上げていく「スキルビジョン」などの制度を用意した。

 同社の売上高は約40億円(07年3月期)で、そのうちアウトソーシング事業が5割を占める。今年度については、約36億円の売上目標のうち、同事業で約23億円を見込んでいる。

 「顧客先を戦略拠点として、今後はITアウトソーシングを主力事業として成長させたい」考え。「ネットワークエンジニアという言葉自体がまだあまり知られていない。啓蒙し、業界全体の底上げも図っていきたい」と、意欲を示している。