インド系SIerのインフォシステクノロジーズ(宇佐美耕次・日本支店代表)は、国内SIerや情報システム子会社などとの連携を強化する。SIerなどからユーザー企業独自の仕様や商習慣などに関する技術支援を得ながら、ソフトウェア開発を伴うSI部分をユーザーから直接受注する。国内情報サービス業における人手不足が続くなか、豊富な開発リソースを武器にビジネスの拡大を狙う。

 これまで金融業や製造業をメインターゲットにしてきたインフォシスだが、今後は情報サービス業も“新たなターゲット”に位置づける。SIerや情報システム子会社は、法改正などに伴うソフト改変・開発が集中的に発生したときなどに開発リソースを十分確保できない傾向が続いている。インフォシスでは本国インドでの豊富な開発リソースを生かし、こうしたSIerとの開発案件の共同受注を増やす考えだ。

 今年6月にはオラクル製のERP(統合基幹業務システム)パッケージのアップグレードで日本ユニシスと業務提携を発表。日本ユニシスでは今後2年間、ユーザー企業のアップグレードプロジェクトが相次ぐと予測しており、開発リソースの不足を補う必要があった。インフォシスは日本ユニシスから顧客企業に関する情報や技術支援を受けながら、共同で案件をこなしていく方針である。

 顧客特有の業務ノウハウや商習慣の分析には時間がかかる。オラクルなどのパッケージソフトといえども、規模が大きくなればカスタマイズの分量も増える。SIerなどと協力関係を築くことで、こうした課題の解決を目指す。SIerにとってみれば開発リソースの不足を補い、「ビジネスのスピードアップを図れる」(岸浪雄一・シニアビジネスディベロップメントマネージャー)などのメリットがある。

 ここでポイントになるのは協業先のSIerなどからの支援は受けつつも、インフォシスがユーザー企業と直接やり取りする点にある。下請けにはならず、あくまでも当該プロジェクトの元請けとしてマネジメントに当たる。得意とするソフトウェアエンジニアリングでは要件定義から納品までの一連の流れがすでにプロセス化されており、下請け形態ではこの強みが十分に生かせないからだ。

 すでにユーザー企業や協業パートナーから理解を得つつあり、国内でのビジネスは急成長している。ここ1-2年で売上高100億円を超える見通しだという。