シャープは7月31日、液晶パネルの新工場を大阪府堺市に建設すると発表した。127万平方メートルの敷地に、世界最大となる第10世代の液晶パネル工場、世界最大規模の太陽電池工場を新設するのに加え、インフラ施設や部材、装置メーカーなどの工場群を集結。「21世紀型コンビナートともいうべき、最大級の工場群を構成する」(片山幹雄社長)計画だ。

 同コンビナートには、関西電力グループ、コーニング、大日本印刷など液晶パネル製造の関連企業が進出することがすでに決定しており、シャープの液晶パネル工場における約3800億円の投資をはじめとして、インフラメーカー、部材メーカーの進出による投資が、4000-5000億円に達する。敷地全体で1兆円規模の投資を想定している。

 亀山工場では液晶パネル生産から液晶テレビまでの垂直統合型の事業展開を進めてきたが、新工場では、これを部材メーカーまで巻き込んだ形で、さらに川上まで推し進めた点が特徴といえる。

 片山社長は、「電気やガスといったユーティリティの供給拠点が近くにあること、シャープの液晶技術の開発拠点である天理総合開発センターや、大型液晶パネルの主力工場である亀山工場、太陽電池の葛城工場、そして、阿倍野にあるシャープの本社にも近い。核となるそれぞれの拠点が連携しながら迅速に立ち上げられるメリットがある」とした。

 液晶パネルの新工場では、第10世代と呼ばれる2850ミリ×3050ミリのマザーガラスを生産。65型で6枚、57型で8枚、42型で15枚のパネルを切り出せる。2010年3月までに稼働させる予定で、本稼働時には月7万2000枚の生産ができる。

 シャープでは、2011年の液晶テレビの世界総需要を1億2000万台と試算。そのうち、40型以上の比率が約40%以上に達すると予測している。新工場はこうした旺盛な液晶テレビ需要の増大と大型化への進展を視野に入れたものになる。