組み込みソフト向け開発ツールベンダーのガイオ・テクノロジー(馬場民準社長)は、組み込みソフト検証サービスの拡大を図る。自社で開発した検証ツールを活用するなどして、ソフトウェアの根幹であるソースコードレベルの深い検証・分析を行う。これまでも自社で開発したツールを使ったソフト開発を請け負ってきたが、これを第三者検証の領域に拡大させることで売り上げ増を狙う。

 自動車やOA器機などに使う組み込みソフトの開発ツールで国内トップクラスの実績を誇る同社は、サービス事業の一環として検証サービスを拡大させる。組み込みソフト開発の需要が高まっているとはいえ、ツールソフトのライセンス販売だけでは急激な成長は見込めない。このため、関連するサービス事業を強化。2011年をめどに、年商を今の約2倍に相当する25-26億円規模に拡大させる。

 昨年度(07年3月期)の売上高のうち、ライセンス販売とサービス事業の比率は半々で、従来は自社ツールを使った受託開発などがサービス事業の柱になっていた。だが、組み込みソフトの開発規模の拡大に伴い、品質確保のため第三者の専門家によるプログラム検証を実施してほしいという要望が、自動車関連メーカーを中心に高まってきた。こうした需要の拡大を着実に捉え、受託開発と並んで検証サービスも大きく育てていくことで売り上げ増を図る。

 検証サービスを巡っては、大手SIerや専門ベンダーなどが相次いで事業拡大に乗り出し、競争が激しさを増している。同社はソースコードを生成する開発ツールベンダーである強みを生かし、「ソースコードレベルの深い分析を行う」(岩井陽二・事業推進担当執行役員)ことで、より高度で付加価値の高い検証サービスを提供。他社との差別化につなげる。

 すでに自社ツールのユーザー企業を中心に引き合いが急増しており、今後はこれまで取引がなかった顧客層に検証サービスが広がっていくことも期待する。また、こうした顧客が新たなツールユーザーになるなどの好循環をつくり出せる可能性もある。

 だが、課題もある。現在、協力会社も含めて百数十人体制で事業を手がけているが、サービス事業の拡大に伴い、「人材をどう迅速に確保していくか」がネックになっているようだ。人材確保に努めるとともに、自社のシステム検証ツールなどを効率よく活用することで、人手や品質、コストのバランスをとっていく方針。