詐欺まがいのビジネスに頭痛める

 【ソウル発】韓国最大の情報通信業者であるKT(KoreanTelecom)は、子会社と混同させる目的でわざと社名にKTや韓国通信をつけた建設会社やベンチャーに対して取り締りを開始、一部業者を相手には訴訟まで起こして勝訴していることがわかった。

 KTには連日、「KT××社はKTの子会社ですか?」という問い合わせがひっきりなしに寄せられる。「KTにだまされた」と訴えられ、裁判所に出向くとKTとは全く関係ない会社が勝手にKTや韓国通信を連想させる社名で詐欺事件を起こすといったことが増え、頭を悩ませていた。

 つい最近は、「KTがフィリピンにマンションを分譲すると広告チラシが入ってきたが、本当ですか?」という電話まであったそうだ。日本でいえばNTTとは全く関係ない「NTT建設」や「NTT通信」「NTTバイオ」といった会社が乱立し、NTTの子会社のふりをして詐欺を起こしたり、営業実績を伸ばしているということになる。

 KTが不動産事業と海外事業を新たに始めてから、ますますこの分野でKTに似た社名をつける会社が増え、消費者に誤解を招いている。

 KTは自社のホームページに「KT系列会社は以下の10社しかありません」という告知まで出している。2007年9月現在、KTの子会社と系列社はKTF、KTH、KTネットワークス(KTレンタル含む)、KTリンコス、KTパワーテル、KTサブマリーン、KTFT、KTコマース、KTFエムハウスの10社だけだ。

 特にやっかいなのは、KTの社内ベンチャーとして立ち上がったものの、今では全く無関係な「韓国通信ドームドットコム」の社名だ。KTは社名を変えるよう「商号不正使用禁止仮処分訴訟および不正競争行為禁止などに関する訴訟」を起こして勝訴しているが、相手はまだ応じていない。韓国通信ドームドットコムは一般消費者にKTや電話局と名乗り、ハングルドメインを無理やり販売し、不当な利益を上げていた。

 KTはまた「これ以外にもKTのブランド価値が高まるにつれ、KTのロゴを盗用したりKT子会社と名乗る事例が一層増加している。被害がないよう注意していただきたい」を呼びかけている。

 KTの名前で一般消費者や企業を混乱させ不当な利益をあげようとする業者をこれ以上放置できないとし、CI(企業イメージ統合)盗用申告センターを開設した。企業名とロゴが盗用された事例を調査し、KTに深刻な影響を与えると判断された場合には積極的に対応する方針で臨んでいる。
 趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)