SaaSベンダーのネットスイート(松島努社長)は、来年度(2008年12月期)、国内でのビジネスが急拡大するとの見通しを示した。年内から来年にかけて販売力のあるビジネスパートナーが新たに14社ほど増える見込みで、「本格的に売り上げが拡大するフェーズ」(松島社長)に入るという。今年度の国内売上高は5億円弱の見通しだが、来年度は今年度比で倍増させる計画を立てる。

 ネットスイートは06年4月に日本法人を設立して以来、トランスコスモスやミロク情報サービスなど有力SIerと提携。帳票システム開発のウイングアークテクノロジーズやXML専業ソフトベンダーのインフォテリアなどソフト開発ベンダーとも関係を強化してきた。

 しかし、ライバル企業で同じくSaaSベンダーのセールスフォース・ドットコムが日立ソフトウェアエンジニアリングや新日鉄ソリューションズなど大手SIerと関係を強めているのに比べて、販売力のあるSIerとの関係が弱い側面があった。とりわけ、ネットスイートの主力ターゲット層である中堅中小企業へのアプローチを強化するには、この層に強い営業体制を持つSIerをどう増やすかが課題になっていた。

 同社では今年から来年にかけて新規で14社のビジネスパートナーと契約する準備を進めており、内訳は中堅中小企業への営業力がある有力SIerがメインになる見通し。このなかには、「営業担当者が1000人を超えるSIerが含まれている」といい、ライバルに比べて弱かった販売パワーを大幅に増大させる。販売系の大手SIerが加わることで、ネットスイートは“販売体制を構築するフェーズ”から“本格的にビジネスを拡大するフェーズ”へと入る見通し。

 11月にはネットスイートのプラットフォーム上で開発した業務アプリケーションやカスタマイズソフトをパッケージにして横展開できる支援ツール「SuiteBundle(スイートバンドル)」を国内向けに投入。個別に開発したソフトを複数の顧客企業に提供する仕組みをつくることで顧客1社あたりの負担額を下げ、導入の敷居を低くする。ビジネスパートナーであるSIerやISVにとってもソフト資産の横展開が容易になり、収益拡大が期待できる。こうした施策を打つことで、ネットスイートでは来年度の国内向けの売上高を今年度比で倍増させる。