リコー(近藤史朗社長)は、環境に配慮した高速デジタル複合機(MFP)を開発し、販売を開始した。独自の重合トナー「新カラーPxPトナー」を採用し、標準消費電力量(TEC)を従来機に比べ約2分の1に削減。環境対応を入札条件にし始めた官公庁・自治体や大企業などに考慮した。今後出荷するカラーMFPに順次、同トナーを採用していく。競合の富士ゼロックスが消費電力を抑える重合トナーを開発するなど、環境に配慮したカラーレーザープリンタの技術開発が進展しそうだ。

 リコーが新開発した「新カラーPxPトナー」は、独自の重合法(エステル伸張重合法)で定着機構の熱伝導性を高め、低温での定着を可能にした。これにより、従来機と比べ、電源を入れてから立ち上がるまでのウォームアップタイムを約5分の1に短縮し、TECを約2分の1に削減した。

 同トナーを搭載した新カラーデジタル複合機は、カラー最上位機「imagio MP C7500シリーズ」(カラー毎分60枚/モノクロ75枚)と「同C6000シリーズ」(カラー毎分50枚/モノクロ60枚)の2機種。両機は、新たにFAX機能の拡張ができるようになり、一般オフィスでセンターマシンとして機器の集約ニーズに対応できる。また、同トナーは、従来の「粉砕トナー」に比べ、均一な微粒子できめ細かな高画質化を実現するため、大企業の集中コピーや複写加工業での多品種・小ロット印刷の需要にも応えられる。

 最近では、地球規模の環境保護に取り組む動きが活発化し、コンピュータ機器の電力効率を向上させるハードウェアの技術革新が進展している。TECは、エネルギー効率の高いオフィス機器の開発・導入を目的とした国際的な省エネ制度「国際エネルギースタープログラム」で定められた測定法による数値。今後は、「環境に配慮した製品の新基準としてTEC値を問われることが増えるため、当社製品では順次、新トナーを採用するほか、製品パンフレットでもTEC値を明確に示す」(明泰治・MFP商品計画グループリーダー)としている。