みずほ情報総研は、家電電子タグコンソーシアムと大手家電流通懇談会の協力を受け、製品の安全管理に関するRFIDの実証実験を行った。メーカーの製品管理情報と家電量販店の販売履歴情報を関連づけた。RFIDの可能性と製品の安全管理に関する将来像を示すことが目的だ。

 実証実験は、みずほ情報総研が経済産業省から受託した「電子タグの利活用による製品安全管理制度構築のための実証実験」に基づいて実施。家電製品の事故発生時にメーカーによる製品所在把握や家電量販店による迅速で正確な情報提供が行えるかどうかを検証した。

 販売時でのRFID識別コードと顧客情報の取得をメインとした製品所在管理の有効方策を検証する実験では、家電量販店として東京エディオンが参加。日立製作所やNTTコムウェアなどがソリューションベンダーとしてシステムを構築した。検証する内容は、販売時に家電量販店が顧客情報とRFIDの情報を関連づけて登録、製品事故発生時に製品所在情報を量販店がメーカーに参照の許可を出すというものだ。実験では、カムコーダにRFIDを内蔵した。

 実験の結果については今後精査する予定だが、公開実験をみた限りでは技術的には大きな問題はないようだ。東京エディオンの外山晋吾社長は、「流通現場では、RFIDに期待している」とアピールしている。今回の製品の事故発生時で消費者に迅速な対応を行うことが重要であることに加えて、「当社が蓄積している販売購入履歴と、RFIDの識別コードを組み合わせれば、販売機会を失わないというメリットが出てくる」からだ。メーカーと量販店が連携して消費者へのサービスを研究するという点では、大きな意味合いがありそうだ。

 しかし、課題もある。消費者が量販店に提供した個人情報をメーカーに伝えることを受け入れるかどうかだ。これに関しては、業界全体で取り組んでいかなければならない。また、法制度の周知という点でも進める必要があるといえそうだ。

 量販店サイドでは、「個人情報保護法が実施されているなかで、製品にトラブルが発生した場合を含めてメーカーにも情報を伝えるということを店内で告知するとともに、お客さんに認知させるような仕組みを期待している」としている。