海外進出する日系メーカーに狙い

 東洋ビジネスエンジニアリング(b-en-g、石田寿典社長)は、グローバル対応のサプライチェーンマネジメント(SCM)分野を強化する。製造業向けのオリジナル基幹業務システムのウェブアプリケーション化を推進。インターネットを介して均質な情報システムをグローバル規模で利用できるようにする。製造拠点をグローバル展開する日系メーカーをメインターゲットとしてビジネス拡大を目指す。

 製造拠点を海外に設置するケースが多い製造業では、生産から物流、販売までグローバル規模で管理できる基幹業務システムに対する需要が大きい。だが、従来は現地での実装やシステム構築が必要なクライアント/サーバー(C/S)型が多くを占めていたため、海外でのSIや運用サポートにコストがかかる課題があった。

 大手製造業では早くからSCMへの投資を行っており、IBMやSAPなどグローバル規模で多くのSIパートナーを抱える大手ベンダーが優位になる。しかし、大手向けにつくられた基幹業務システムを、そのまま中堅・中小企業に適用するのは困難なケースがあるのも事実。このような事情から、中堅・中小の製造業から寄せられる要望を細部にわたって採り入れたオリジナルの製造業向け基幹業務システム「MCFrame(エムシーフレーム)」に対する需要が根強くあると石田社長はいう。

 そこで、現地での高度なシステム構築が必要ないウェブアプリケーション版を揃えることで、主要ターゲットである中堅・中小の製造業のSCM需要に応えていく。海外対応の財務会計システムの「A.S.I.A.(エイジア)」はすでにASP方式で提供しており、グローバル会計とSCMの連携も強化する。今年度(2009年3月期)末までに主要製品のウェブアプリ化にめどをつける予定で、来年度以降は「ウェブをベースとしたグローバル対応のSCMビジネスを本格展開する」と意気込む。

 直近のMCFrameのユーザー数は約200社だが、グローバルSCM分野を強化するなどして向こう3年間で300社に増やす。

 今年3月末まで同社社長を務めていた千田峰雄・現取締役会長は、4月から国内ソフト開発ベンダーで構成する「Made In Japan Softwareコンソーシアム(MIJS)」の理事長を兼務している。ソフトウェア製品の相互連携を軸に海外展開やSaaS、SOA(サービス指向アーキテクチャ)などの研究を進めるMIJSの活動を通じて、他社アプリとの連携やSaaS/ASP型モデルの検証も進めることで、競争優位性を高めていく方針だ。