ジャストシステム(浮川和宣社長)が提供する、日本語入力ソフト「ATOK」の定額制サービス「ATOK for Windows 月額版」が好調な伸びを示している。月額を300円に据えることで、価格による導入障壁をなくしたことが功を奏した。定額制サービスは同社のオンラインショッピングサイト「Just MyShop(ジャストマイショップ)」で販売しているほか、1年分の利用をまとめたパッケージとして「ATOK for Windows スターターパック 1Year版」も店頭やダウンロードで販売している。同社は2009年8月末までに定額制サービスと、スターターパック合わせて3万ユーザーの獲得を目指す。
ATOKは変換エンジンと変換辞書をアップデートしたうえで毎年発売、今年25周年を迎えた。今年2月に発売した「ATOK 2008 for Windows」は市場の評価も高く、クチコミで導入が進んだという。また、PCだけでなく、携帯、ゲーム機などにも提供していて、売り上げは右肩上がりだ。だが、「実際はもっと大きく導入実績が伸びていてもおかしくないと考えていた。調査を行い、競合他社のような価格戦略や、ソフトのサービス利用も増えていることに着眼した」(佐藤洋之 アライアンスビジネス部 ビジネス開発グループ ATOKビジネス統括 ビジネスオーナー)という。
提供しているATOK定額制サービスではダウンロードのほか、月払いの手間を省く「ATOK for Windows スターターパック 1Year版」(3600円)も店頭とダウンロードで販売している。9月2日からまずは30日無料試用版として同社のオンラインショッピングサイト「ジャストマイショップ」を通じて提供したところ、予想以上のユーザーが集まったという。「既存のパッケージユーザーは年齢層として30代が3割、40代が3割程度だった。だが、試用版のユーザーがある程度集まった段階で分析を行ったところ、新規ユーザーが7割強、年齢層で20-30代が多いことが分かり、価格障壁を狙い通りに取り除くことができた」(川島氏)と効果を語る。