NEC(矢野薫社長)の年次イベント「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO」で、法人向けPCの注力分野が公表された。キーワードは「堅牢モバイル」と「環境対策」。軽量ながら頑丈さも併せ持つ堅牢モバイルPCを開発の軸に据えようとしている。機能面では「エコボタン」などによる消費電力削減・環境配慮を大々的にPRしていた。差別化要素が見出しにくいPC分野で、トップシェアのNECが進める法人PC戦略を同社のイベントを通じて探ってみる。

 NECの主力製品・サービスが一堂に会する毎年の恒例イベント「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO」。ハードインフラ製品の主力であるPCでも展示ブースを設け、同社が力を注ぐモデルや機能を発表する機会となった。

 モバイルPC「VersaPro」では、今冬に発売予定の新モデル「同 UltraLite WXGA液晶モデル」(仮称)を参考出品。法人ユーザーの要請が最も強い、本体の軽量化と堅牢性を実現したモデルだ。本体はオプティカルドライブなしで約900グラム。厚さは現行モデルよりも8mm薄くし天板も完全にフラット化しつつ、従来と同じ耐圧レベル150kgを維持した。また、マザーボードに穴を開け、内部部品を薄いビニールで覆うことで水をこぼしても、穴から水を排出する仕組みを初採用し、故障しない防滴加工を施した。価格は現行モデルと同水準に据え置く予定としている。

 NECの法人PC担当者は、「このところ、『ネットブック』のような機能を抑えた低価格機種がコンシューマに人気だが、法人ではある程度のスペックを求めるユーザー企業が大半。小型・軽量と堅牢性、メインPCとして使えるスペックを併せ持つ新モデルは付加価値が高い」と、自信を示している。

 モバイルPCとともに大々的にPRしたのが環境への配慮だ。展示では、インテルのCPU「Pentium4」と「Core 2 Duo」を搭載した各PCを設置し、それぞれの消費電力と電気料金、CO2排出量を電子掲示板に提示。PC100台を持つ企業と仮定した場合、最新CPU「Core 2 Duo」搭載マシンを使ったほうが年間、消費電力10352ワット、CO2排出量4244kg、電気料金22万7744円をそれぞれ削減できることを分かりやすく紹介。また、NECの独自機能「エコボタン」で、Windowsの省エネ設定をボタンを一つ押すだけで設定できる点も訴求した。

 コモディティ(日用品)化が進んだことで価格競争に陥りやすいPC。そのなかでも環境配慮と軽量モバイルを前面にPRし他社との差別化を図ろうとするNECの意気込みを示すイベントだ。