PFU(輪島藤夫社長)は、不正PC検知・遮断システム「iNetSec Patrol Cube」を発売、11月28日に出荷開始した。接続を許可していない未登録PCが企業内ネットワークに接続された場合、検知してアクセスを防ぐ製品で、情報漏えい防止などに寄与する。「検疫ネットワーク(システム)」と呼ばれるセキュリティ製品の簡易版の位置付け。PFUは検疫ネットワークでは国内シェア1位の実績を持つトップベンダーだが、不正PC検知・遮断システムは今回の製品が初となる。検疫ネットワークでの実績を武器に、先行するパナソニック電工やソフトクリエイトなどのライバルを追撃する。

 新製品は「検疫ネットワーク」から基本的な機能だけを抜き出したシステム。検疫ネットワークは、未登録PCの接続遮断に加え、セキュリティソフトが最新でない場合に接続できなくしたり、PCごとにアクセス可能なファイルを選別できたり、詳細な項目でPCの企業内ネットワーク接続を管理できる。

 これに対し、「iNetSec Patrol Cube」は、未登録PCの検知・遮断だけに機能を特化した。既存のネットワーク環境を変更せずに導入でき、検疫ネットワーク製品よりも安価なのが特徴だ。

 PFUは検疫ネットワーク分野では、「iNetSec Inspection Center」という製品を約5年前に商品化し、100システム、35万クライアントを販売した。「富士キメラ総研調査でシェア29%のトップシェアを獲得している」(乙丸克之・ソフト・アプライアンスグループ担当課長)。ただ、不正PC・検知遮断製品は、「ニーズがどれほどあるか不透明で商品化を見送っていた」経緯がある。今回、市場・顧客調査の結果、「検疫ネットワークを導入していないケースが中小企業だけでなく大企業でも多く、少ない投資でまずは未登録PCの遮断から始めたいと考えているユーザー企業がかなり多い」ことが分かり、商品化に至った。

 PFUは、パナソニック電工グループの「IntraPOLICE」のほか、ソフトクリエイトが開発・販売している「L2Blocker」を競合として意識している。後発のデメリットを補う差別化ポイントとして、PCやプリンタなどのMACアドレス選定を助ける仕組みや、他社製資産管理ツールの導入有無も検知・遮断基準にできる点などを加えた。

 製品構成は、検知・遮断機能のアプライアンス(センサー)と、それを管理するためのマネジメントソフト。価格(税別)はアプライアンスが18万円でソフトが28万円。1アプライアンスで1000台のクライアントをカバーする。

 富士通ビジネスシステムや日本オフィスシステム、日立情報システムズ、ユニアデックスなど「iNetSec Inspection Center」を販売するITベンダーを通じて流通させる予定だ。乙丸担当課長は、「PC検知・遮断システムは今年から再来年までがヤマでその後は成熟する。今後3年間で1万台を売りたい」と早期のシェア獲りを狙っている。