日本ヒューレット・パッカード(日本HP、小出伸一社長)は、リッチコンテンツ用ファイルサーバーに適した大容量のストレージ「HP StorageWorks 9100 Extreme Data Storage System」を発売し、ユーザー開拓として新規市場に参入する。同社が参入しようとしている分野は、SNSをはじめ映像や音楽などのコンテンツ配信を行うサービスプロバイダが中心だ。

 同社が新規市場のメインターゲットとして捉えている分野は、メディア・エンタテインメントやネットコミュニケーション関連など。この分野はリッチコンテンツを大量に保有しているため、容量やコストの効率性を重視しているからだという。今回の製品は、データ容量が最小構成で246TB(テラバイト)、最大構成で820TBを保管することが可能だ。価格は来年3月まで5162万8500円に設定。1GB(ギガバイト)あたりの単価は199.9円となる。同社では、製品価格自体は高いものの1GBあたりの単価が割安なため、訴求できると判断している。

 同社にとって、今回の製品で狙う市場へ本格的に参入するのは初めて。そのため、「当面は直販で導入を促していく」(富岡徹郎・エンタープライズストレージ・サーバ事業統括ストレージワークスビジネス本部長)方針だ。導入事例が増えた段階で、「販売代理店を介した販売を本格化させる」としている。ただ、低価格ストレージなどの同社既存のストレージ機器と異なった販売形態になる可能性が高いため、「販売代理店網としては、新しいビジネスモデルを構築していきたい」考えを示している。

 インターネットのコンテンツ配信を行うサービスプロバイダの多くは、社内システム構築に関して自社でシステムエンジニアを確保して行うケースが多い。そのため、メーカー製のブランド製品を導入しない傾向が強く、いかに低コストで構築できるかが成否を握っている。富岡本部長は、「低価格という実感は長いスパンで認識するもの。そのため、メーカーやブランド製品であるかどうかにはこだわらないはず」と、新規顧客の獲得に自信をみせている。