沖縄県の有力SIerであるオーシーシー(山根健次郎社長)は、自社で保有するデータセンター(DC)を生かしてサービス事業を強化する。アウトソーシングの提供に加え、3年以内にクラウドサービスの本格着手を図る方針。

クラウドを本格的に進める


幸田隆・常務取締役

 同社は、沖縄県を主要マーケットとするSIerで、地方自治体をはじめとして公共機関や一般企業に対して製品・サービスを提供している。メーカー製品の販売だけでなく、自社でソフト開発も手がけており、さまざまな製品をラインアップしている。今年度(2010年3月期)の売上高については、前年度比5%以上の伸び率となる64億円を見込む。

 同社の業績をけん引するのは、法人向けに開発した販売や在庫などの管理ソフトである「WebNavi」シリーズだ。中堅・中小企業(SMB)を中心に全国で売れており、「2年ほど前から販売し、約200社に導入した」(幸田隆・常務取締役営業統括本部長)と、売れ行きに手応えを感じている。ほかには、文教市場で業務情報システムを提供しており、同システムをベースにハードとソフトを組み合わせた大規模案件を獲得している。自治体関連では、沖縄県内で20市町村に基幹システムを構築した。

 課題と捉えているのは「既存のDCをもっと生かすこと」で、昨年度からDC増強を開始している。これに伴い、アウトソーシング事業の本格化を図ってきた。これまで地方自治体に対しては提案してきたが、「最近は、コスト削減の観点から法人市場でニーズが高まっている」とみており、事実、同事業で3社から依頼を受けたという。また、DC内で仮想化に対応したシステムを構築しており、クラウドサービスを提供する準備を整備している。自社アプリケーションのSaaS化も進めており、「3年以内に本格的な稼働が可能」としている。

 同社は、単に製品を販売するだけの“箱売り”からサービス事業を核とする“ソリューションプロバイダ”へのシフトに力を入れており、サービス型モデルの着手もその一環だ。アウトソーシング事業は、現段階で3億5000万円規模の売上高を、2015年度をめどに約3倍の10億円まで引き上げる。(佐相彰彦)