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BSLシステム研究所 弥生を抜き、業務ソフトで首位

2009/09/18 21:39

週刊BCN 2009年09月21日vol.1301掲載

“影のヒット製品”として好評

 業務ソフトウェアベンダーのBSLシステム研究所(小野秀幸社長)が、家電量販店の業務ソフト・ベンダー別シェアで、これまで首位を独走してきた弥生を抜いてトップに立った(本数ベース)。BCNランキングによると、6月に弥生と約4ポイント差で首位に躍り出てから、8月までの3か月間、単月でトップになっている。同社が7月10日に新発売した「給与計算」と「顧客管理」の両ソフトを破格の3990円(税込み)で提供し、ユーザーの支持を集めてシェアを伸ばした。

 同社は今春、世界同時不況の最中に「不況時だからこそ、顧客に恩返しできることがある」(小野社長)と、低価格帯の製品を出荷することを決め、単月でもNo.1を取りにいく戦略を打ち出した。業務ソフト部門の販売データを分析すると、同社ソフトのうち「販売在庫ソフト」はベンダー別シェアで4年連続で首位を達成。また、弥生など競合他社の1万円以上のソフトを中心に伸び悩むなか、同社の本数シェアは今年1~5月、前年同期に比べて216%も伸ばした。

 今回の3か月連続No.1に貢献した製品は、「かるがるできる給与2 特別限定版/給与計算・明細印刷・賃金台帳」と「かるがるできる顧客2 特別限定版/顧客管理・宛名印刷」の各5000本限定の2製品。前者は時給計算や時間外手当など手間のかかる計算を簡単にでき、顧客管理も顧客の動向を分析して販促できる「簡単・安価」製品だ。

 この両製品は、会計製品を中核に製品展開する弥生やソリマチなどが投入する給与や顧客管理ソフトと異なり、アイアールやデネットなどが販売する「簡易版」に相当する製品。弥生とは戦う領域が異なる製品だが、業務ソフト部門全体のベンダー別シェアで、単月だけでも弥生を抜いて首位に立つのは至難の業だ。小野社長は「当社では“挫折ゼロ”を製品戦略に掲げ、会計ソフトなどを導入したものの難しすぎて利用を諦めるユーザーを減らす活動をしてきた。当社製品を導入し、使い続けているユーザーは99.98%に達した。この信頼が購入増をもたらした」と、地道な戦略がここへきて芽を出したという。

 今回の2製品に関して、量販店のバイヤーやディストリビュータからは「ソフト市場が縮小するなかで、陰のヒット商品だ」との声があがるほど好評で、店頭でも売れ筋製品として販売を強化するとみられる。(谷畑良胤)
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