カテナ(杉山一社長)は、自社が販売代理店となっている米グーグルのクラウドサービス「Google Apps(グーグル・アップス)」の拡販に乗り出す。ネットブックと通信データカードを組み合わせ、年額9800円と低価格で提供する国内初のソリューションを発売。他のグーグル代理店との差異化を図る。2010年3月末までにネットブックで1000台の販売を目指す。

年額9800円の低価格で提供

 カテナが売り出すソリューションの名称は「法人向けモバイルワーカーソリューション」。日本ヒューレット・パッカード製の10.1型液晶のネットブック、イー・モバイルの3.5世代携帯電話対応のUSB接続データ通信カードで構成。ネットブックは専用モデルで、通信カードの下り最大速度は毎秒7.2Mbit。

 グーグル・アップスは「プレミア・エディション」を提供する。無料メールサービスやチャット、カレンダー、ドキュメントサービスが利用できる。メール機能は一般向けよりも容量を増やした。利用企業の社内に限定したサイト構築や動画投稿サービスも提供する。

水津英敏・執行役員
ソリューション営業本部本部長
 従業員250~1000人の中堅・中小企業をターゲットにする。企業の営業担当者が使う外出用の共通端末や、アパレルなど、PCの置き場所が確保しにくい店舗での顧客管理端末といった用途を想定。新規顧客の開拓に加え、取引のある3000社の既存顧客にも売り込む。

 カテナは09年4月にグーグルと代理店契約を結び、8月からグーグル・アップスの本格的な営業活動を開始。これまで通信機器やソフトメーカーなど15社に2000のIDを販売しているが、「他の代理店企業と違いを鮮明にし、拡販の目玉にする」(水津英敏・執行役員ソリューション営業本部本部長)として、PC、通信環境と組み合わせた低価格ソリューションを考案。イー・モバイルのインセンティブ(販売奨励金)を原資に低価格の月額料金を実現した。

 同時にソリューションを導入部として、グーグル・アップスの関連サービスの拡販にも乗り出す。メールをはじめとする既存システムからの移行をサポートする導入支援やコンサルティング、利用のためのトレーニング、トラブル時のヘルプデスクを有料で提供。利用マニュアルも作成して有償で販売する。ソリューションを中心にビジネスを拡大することで、クラウド関連サービスで3年後には10億円の売り上げを見込む。

黒田耕治
クラウドソリューション推進課課長
 カテナはパソコンショップなどへのPCの卸販売を中心に展開してきたが、市場での競争激化を背景に、2000年頃から銀行や生命保険会社の勘定系システムの受託開発やシステムインテグレーション、アウトソーシングサービスなどに事業の中心をシフトした。

 今後はグーグル・アップスをテコに、企業個別のクラウド基盤システムの構築や導入コンサルティングサービスにも進出する計画。また、「関連するハードウェアも売り込み、物販ビジネスにも力を入れる」(黒田耕治・ソリューション営業本部ソリューション推進部クラウドソリューション推進課課長)考えで、クラウド事業の拡大を図る。(米山淳)