ブラザー工業(小池利和社長)の国内販売子会社であるブラザー販売(片山俊介社長)は、このほど電子ペーパー端末のエントリー版「ブラザー ドキュメント ビューワ SV-70」を発売した。上位機「同SV-100B」からBluetooth機能を省くなど、スペックを絞り込んだ。上位機に比べて約4万円安い7万円強で購入可能だ。同社は「一般オフィスや研究者の会議用や営業が社外へ資料を持ち出すことなどに用途が広がる」(新事業企画推進部の寺尾威生氏)と、上位機より広範なターゲットへ向けて販売を促進する。

 「SV-70」は、厚さ15.5mmの薄型で画面サイズが9.7インチ、A4サイズのドキュメントを1万枚分表示できる。いま話題の電子ペーパー・書籍と異なり、法人向けに限定した製品だ。電源を入れてから5秒以内に立ち上がり、約83時間も連続して使用(5000ページ表示)できるのが特長だ。また、WordやExcel、PDFなど、パソコンで扱うことのできるデータを紙に印刷するように専用ドライバ経由で保存できるほか、同社の複合機でスキャンすれば直接ドキュメントを取り込める。

 上位機の「同SV-100B」は、例えば、INAXなどでメンテナンスのサービスマニュアル表示として使用する現場で導入が進んだ。だが、端末価格が高く用途が限られていたため、家電量販店でも販売できるように機能を限定し、低価格を実現した。「iPadなどと異なり、ニッチな市場を攻める」(寺尾氏)と、差異を鮮明にして顧客の取り込みを狙う。(谷畑良胤)