富士通(山本正己社長)が、農業分野向けクラウドサービス「F&AGRIPACK(エフ アンド アグリパック )シリーズ」の提供を開始した。JAグループ・農業生産者・農業法人・小売業に向け、農業独自の会計や給与計算、税務申告などの業務を支援するSaaS「F&AGRIPACK 経営管理」と、農産物の生産履歴情報を管理し、食の安心・安全を支援する「F&AGRIPACK 栽培管理」を提供する。

 「F&AGRIPACKシリーズ」は、農業の「経営の見える化」「生産の見える化」「顧客の見える化」を支援するもので、富士通のデータセンターを利用したSaaSで提供する。利用者はインターネットに接続したパソコンから、簡単に利用できる。

 富士通九州システムズが開発した「F&AGRIPACK 経営管理」は、減価償却、従事分量配当など、農業独自の会計処理が正確にできる。税理士の経営コンサルティングと組み合せることで、適切な税務申告ができる。富士通北海道システムズが開発した「F&AGRIPACK 栽培管理」は、農産物の生産履歴情報の管理や、農薬基準に基づいた適切な生産管理を支援する。

 富士通では今回の提供を機に、富士通九州システムズ、富士通北海道システムズ、富士通東北システムズの3社とともに、JAグループをはじめ農業分野に向けたサービス拡充とサポート強化を推進する国内最大規模の「AGRIソリューションセンター」(約100名)を設立し、農業のビジネス拡大を支援する。

 「F&AGRIPACK 経営管理」の価格は、「税理士連携モデル(税理士向け)」が20万円/年 、「一般モデル(法人向け)」が15万円/年から。税理士連携モデルのサービス利用契約は富士通と税理士が行い、税理士がコンサルティングサービスのなかで、農業生産者・農業法人にSaaSのIDを貸与する。一般モデルでは、農業生産者・農業法人が、直接サービス利用契約を結ぶ。

 「F&AGRIPACK 栽培管理」の価格は、「生産履歴基本サービス」が140万円/年、「GAP運用支援基本サービス」が40万円/年(1団体あたり)。同社では今後3年間で「F&AGRIPACK 経営管理」を税理士向けに30件、法人向けに1200件、「F&AGRIPACK 栽培管理」を48団体に販売する目標を立てている。

 今後は農業分野向けの業務支援サービスとして、農作業工程管理、圃場管理などのSaaS型サービスを順次提供していく予定。