東芝ソリューション(梶川茂司社長)が、中堅企業向けビジネスの再編・拡充を進めている。グループ会社で個別に開発している中堅企業向け業務パッケージアプリケーションソフトを整備。これに外部の売れ筋業務アプリケーションなどと連携させることで、品揃えの幅を広げる。中堅企業は、大企業に比べてIT投資予算が限られていることから、割安なパッケージ型ソフトをベースにシステム構築するのが主流になっていることを受けた対応だ。また、クラウド/SaaS型サービスなども組み合わせることで、売り上げ拡大を図る。

売り上げ構成比を倍増させる

大和田昭彦事業部長
 東芝ソリューションは、グループ年商3000億円クラスの大手SIerだが、売り上げに占める中堅企業向けビジネスの比率は直近で10%未満にとどまる。この比率を向こう3年で倍増させる方針を示す。経済危機でしぼんだ国内IT投資だが、「中堅企業は、大手企業よりもIT投資を復活させるスピードが速い」(東芝ソリューションの大和田昭彦・マーケットクリエーション事業部長)とみており、復調のタイミングで、これまで手薄だった中堅企業向けビジネスを拡大させる。

 しかし、中堅企業に強いグループ会社が、一部機能やコンセプトが重なる業務アプリケーションをそれぞれ個別に開発していたり、限られた範囲の業種業務に特化する傾向がみられるなど、グループ全体としての整合性が欠けている側面があった。そこで中核事業会社の東芝ソリューションが軸となり、中堅企業向け業務アプリケーションやクラウド/SaaS型サービスなどの商材メニューを整備。一定の期間を費やして、グループ全体でよりバランスのとれた中堅企業向け品揃えに再編・拡充させる。

 個々のグループ事業会社をみると、例えば、東芝ソリューション販売首都圏はアパレルや電気材料業界に強く、東芝関西情報システムは高圧ガスや溶剤業界に強い。東芝情報機器は販売管理システムなどに強いといった具合だ。生産管理系の商材は、同分野に強い東洋ビジネスエンジニアリングが開発した「MC Frame」を適用するなど、外部の有力企業とのアライアンスも強化する。東芝ソリューション本体は、eラーニング関連や情報活用などのソフトをSaaS化する取り組みを強めており、中堅企業向けにもクラウド/SaaS系商材の適用増を視野に入れる。

 自社グループ製の業務アプリケーションについては、東芝ソリューショングループが、ソフトの共通化を目的としたシステム構築基盤「CommonStyle(コモンスタイル)」に準拠する形で、改良を加えることも検討。共通基盤を積極的に適用すれば、グループ会社で開発した業務アプリケーション同士の整合性をとりやすくなる。グループ全体で、共通的な業務パッケージソフトやクラウド/SaaS商材を「可能な範囲で整備する」(同)ことで、中堅企業市場での事業拡大を推進する方針だ。(安藤章司)