クラウド基盤を構築・運用するために必要な技術・機能を提供するパラレルス。約40の企業が、同社のソリューションを活用してクラウドコンピューティングをつくり、ユーザー企業・団体向けにサービスを提供している。そのトップに、ピクチャーテルジャパンなど約10社のITベンダー経営者を歴任した経験がある富田直美氏が就いた。同氏は、「SMB(中堅・中小企業)にクラウドを広めるために欠かせない企業」とパラレルスを表現する。数多くのITベンダーでトップを務めた富田氏に、パラレルスの優位性や今後の戦略を聞いた。●聞き手=木村剛士

 ──パラレルスに魅かれた理由は?

富田直美代表取締役
 富田 正直にいえば、現職に就くまで私はパラレルスを知らなかった。ただ、今回の話をもらって、私の経験からそのビジネスポテンシャルの高さを感じた。パラレルスは仮想化ソリューションを中心に、さまざまな製品・サービスを用意している。ポイントはクラウドインフラを支える企業であること。この点に当社は一貫してフォーカスしている。ITが所有から利用へ移っているなかで、クラウドはITの利用形態として必ず主流になるはずだ。そのクラウドを下支えする製品・サービスが揃っていることがパラレルスの強みであり、私にとって魅力だった。

 ──仮想化や自動化、標準化などクラウドインフラを構築するために必要な技術・機能を提供するITベンダーは増えた。パラレルスは何が違うのか。

 富田
 SMBに焦点を当てている点だ。当社の法人向けビジネスでは、パートナーを通じてエンドユーザーに当社のソリューションを届けるケースが大半だが、ユーザー企業・団体の中心はSMBだ。例えば、当社のソリューションを活用してIT基盤を構築し、クラウドサービスを提供するITベンダーの顧客は、従業員数10~100人がメインになっている。GMOホスティング&セキュリティはその代表的なパートナー企業だろう。

 ──パラレルスの製品・サービスを活用したクラウドサービスを手がけるパートナー「サービスプロバイダ」は約40社存在すると聞く。受け入れられる理由は何か。

 富田
 クラウドインフラを構築・運用するために必要な機能をトータル提案でき、それをリーズナブルな価格で提供できる点だ。クラウドを構築し、そしてユーザー企業にサービスを提供するためには、多くの技術や機能を盛り込まなければならない。高度な知識が必要な場合も多い。その点を考慮して、「誰でも」とはいわないが、高度な知識をもたなくてもクラウドを容易に低価格で構築できる点が受け入れられている。

 ──今後の販売戦略は?

 富田
 パートナーとの関係強化が必要。支援策として、当社のソリューションに精通してもらうだけでなく、ITベンダーがクラウドを容易に構築・運用できるようなガイドライン、標準仕様のようなものをつくりたいと思っている。海外ではすでに活動を開始している。