日立製作所(中西宏明社長)は、中堅・中小企業(SMB)に適した運用管理ソフトの新シリーズ「Hitachi IT Operations」を発売した。新シリーズは2種類のソフトで構成し、PCのセキュリティ対策や資産管理機能をもつ「Hitachi IT Operations Director」とサーバーやネットワーク機器などの稼働状況を管理する「Hitachi IT Operations Analyzer」を用意している。1年ほど前に「Hitachi IT Operations Director」の前身である「JP1/Desktop Navigation」を発売し、SMB向け運用管理ツール市場に参入した日立が、新シリーズでさらなる拡販を狙う。

 「Hitachi IT Operations」は、従業員1000人以下のSMB向け運用管理ソフトシリーズ。シリーズを構成する2種類のソフトのうち、「Hitachi IT Operations Director」はPCの資産管理とセキュリティ対策機能で、1年ほど前に発売して同等の機能をもつ「JP1/Desktop Navigation」の強化版だ。

 HDDの容量やCPUなどのハード情報など、インストールされているソフトの種類を自動で収集する。セキュリティ機能では、ウイルスソフトの定義ファイルが最新ではなかったり、「Windows Update」がされていなかったりするPCを自動で見つけ出し、情報漏えいや不正プログラムの侵入を防ぐ。「JP1/Desktop Navigation」になかった機能としてソフトウェア配布を追加した。各PCに配布したいソフトを情報システム管理者がネットワークを通じて配布でき、その一方でインストールを許可していないソフトを管理者がアンインストールできる。価格は100ライセンスの場合で42万円で、サポートサービスは500ライセンスで年間18万3900円。

 もう一つの「Hitachi IT Operations Analyzer」は、情報システムでサーバーやネットワーク機器、ストレージがどのようにつながっているかなど、構成を自動把握して稼働状況を管理するソフト。09年4月から海外市場に限って販売している製品で、今回の新シリーズ立ち上げを機に、日本市場でも発売した。情報システムの構成を自動的に図式化して管理画面で表示する独自技術と、障害発生時の対策機能「RCA」を特徴にした。「RCA」は、トラブルが起きた時に障害が発生している機器を特定して管理者に通知するだけでなく、想定する原因を列挙して知らせる。価格は10ライセンスで25万2000円、サポートサービスは同年間6万3000円。

 販売は、ITベンダーを募っての間接販売を中心に考えている。「JP1/Desktop Navigation」を発売した時に再販企業を募っており、これらのITベンダーに提案して販売を促す。(木村剛士)

「Hitachi IT Operations Analyzer」の管理画面。サーバーやネットワーク機器、ストレージの接続状態を自動的に把握し図式化して表示