日本コンピュータシステム販売店協会(JCSSA、大塚裕司会長=大塚商会社長)は、1月17日、恒例の賀詞交歓会・新春特別セミナーを東京都内のホテルで開催。特別セミナーとして、有力ハードメーカー6社による「2011年 わが社の製品・販売戦略」を実施した。

 特別セミナーに登壇したのは、ソニーマーケティングの松原昭博執行役員ITビジネス部門長、東芝の深串方彦執行役上席常務デジタルプロダクツ&ネットワーク社社長、レノボ・ジャパンの留目真伸常務執行役員エグゼクティブディレクター、NECの國尾武光取締役執行役員常務、日本ヒューレット・パッカード(日本HP)の那須一則執行役員、富士通の齋藤邦彰執行役員パーソナルビジネス本部長の6人。各社10分ずつ、自社の戦略を披露した。

会場には有力システムインテグレータの幹部などが詰めかけた

 ソニーマーケティングの松原氏は、IPコミュニケーションとITマネジメントに言及。IPコミュニケーションでは、ビデオ会議システムのニーズが高まっていることを説明したうえで、ビデオ会議専用機とパソコン「VAIO」との組み合わせによるソリューションの優位性を説いた。

 一方、ITマネジメントでは、中堅・中小企業(SMB)向けの提案として、「VAIO」に標準搭載しているトラブル対策機能「VAIO Care」と、日立製作所のIT資産管理ソフト「IT Operations Director」を連携させる協業ソリューションをPRした。

ソニーマーケティングの松原昭博執行役員ITビジネス部門長

 東芝の深串氏は、冒頭、2010年にパソコン事業25周年を記念して四つの記念モデルを投入したことや、教育市場向けモデルなどの新製品発売、グローバル出荷台数1億台を突破したことなど、昨年を振り返った。

 そのうえで、仮想化やクラウドなどのトレンドについて、「RX3」の製品ラインアップを強化する計画を話し、14インチのモバイルPCと15インチモデルを近々発表することを説明した。また、「携帯に適したモバイル端末の開発がより一層重要になる」と強調し、AndroidやWindows搭載端末を発売することも明らかにした。

東芝の深串方彦執行役上席常務デジタルプロダクツ&ネットワーク社社長

 レノボ・ジャパンの留目氏は、2010年に投入した新製品を振り返り、昨年手がけたブランド戦略、研究所の新施設設置、パートナーとの連携施策を説明。その後、2011年の戦略について、パートナーとの戦略共有、パートナー向け支援体制、ブランディングの3点を強化する考えを示した。

レノボ・ジャパンの留目真伸常務執行役員エグゼクティブディレクター

 NECの國尾氏は、NECの長期ビジョンを説明した後、クラウドコンピューティング時代におけるNECの強みをアピール。PCに加えて、新たなクラウドに適した端末を提供する必要性を強調し、クラウドコミュニケーター「Life Touch」などを紹介した。

 また、環境対策に関して、ビジネスPCの環境設計・機能をPR。オフィスのPC利用シーンを想定した環境対策機能を説明した。さらに、デジタルサイネージ関連のディスプレイ装置およびソリューションにも言及した。

NECの國尾武光取締役執行役員常務

 日本HPの那須氏は、昨年度(2010年10月期)のグローバル業績を説明し、対前年度比で10%増の売上伸長、PCやワークステーション、x86サーバーのシェアについて冒頭に説明。また01年以降、45社の買収で得た豊富な製品群で、パートナーのビジネスを総合的に支援する体制を強調した。

 さらに、11年は端末の仮想化ニーズが強まると予測し、日本HPのシンクライアントをPR。他社製品に対して競争力ある価格で提供する姿勢を示した。

日本HPの那須一則執行役員

 最後に登壇した富士通の齋藤氏は、ユーザーとの直接的な接点であるクライアント端末の重要性を説き、「ユーザーのライフパートナー」であるとクライアント端末を位置づけ、研究・開発部門、製造分門がそれぞれ国内にあることによる品質の高さ、製品提供のスピードの速さをアピールした。

 環境対策への取り組みも説明したほか、世界的IT・家電展示イベント「CES」で参考出典したスレートの新端末に言及。「ICTをより使いやすくできる端末」と位置づけ、開発・販売に注力する姿勢を示した。(木村剛士)

富士通の齋藤邦彰執行役員パーソナルビジネス本部長