業務アプリケーションベンダーのピー・シー・エー(PCA、水谷学社長)は、放送機器や通信システムの開発を手がけるエル・エス・アイジャパン(LSIジャパン)の就業管理システム部門の事業を譲り受け、子会社のクロノスを設立した。これによって、PCAは就業管理から給与計算、人事管理に至るまでの一貫した業務提案とサポート体制を構築している。

クロノスの社長に就任した濱田淨史氏
 新会社であるクロノスは、5月10日に事業を開始した。社長に就任したのは、LSIジャパンに籍を置いていた濱田淨史氏。就業管理システム部門の従業員およそ20人はクロノスに移った。

 クロノスは、主に従業員規模50人から300人程度の中小企業向けに、就業管理システム「クロノス」やICカード式タイムレコーダー「テレタイムX」の開発・販売を手がけてきたベンダーだ。就業管理システムは1987年の発売以来、3000社以上への導入実績がある。「最近は介護施設への導入が進んでいる」(濱田社長)という。

 これまでPCAは、「PCA給与シリーズ」や「PCA人事管理シリーズ」の導入ユーザーに対して、これらの商材を提案してきた。PCAの折登泰樹専務は、「ユーザー企業からすれば、人事、給与、就業がすべて一緒に揃っていると都合がいい。今回、すべてをPCAブランドで販売することができるようになった」と、買収の背景を説明する。濱田社長は「PCAとは二十年来のつき合いがある。新会社で社員のやる気は非常に高まっている」という。現時点では、販売チャネルは変更はせず、未導入のユーザー企業に積極的に提案していくという。

 折登専務は、「2010年に労働基準法改正があったように、『サービス残業』や『名ばかり管理職』などの問題が顕在化するなか、企業はコンプライアンスの強化を求められている。就業管理システムの引き合いは強く、人事・給与とあわせて販売するケースが増えている」と話す。買収を契機にさらなる拡販につなげていく考えだ。(信澤健太)